ここ本当に百名山??
恐るべし藪山 三国山

R6(2024).6.17
(みくにやま)

1252m
鳥取県佐治村


タイム9:25(休憩時間42分含む)距離17.8km登り780m

7:35   工事現場手前  8:14  重機  8:58 崩落始まり 10:06  登山口  10:28発 10:56  1006mピーク   11:41 V字谷  12:39   山頂(北嶺)  13:21発 15:00  登山口 17:00   工事現場手
       1.8km地点    3.6km地点   6.6m地点      7.2km地点        8.9km地点          

仕事が終わって、四月から始めた中国百名山 k-aiとことこ旅
①4/6-8 花見山宝仏山
②5/19-22 広戸仙・滝山後山鷲峰山
③5/30-6/1 船通山玉峰山

そして今回が4回目
奥津地区に集中する4つの山を登ろうとやってきたのですが…
一つ増えちゃいました…

2週間里帰りしていた孫と娘が帰ってしまい、
このまま家にいたら寂しくて泣いてしまう。
すぐに荷物をまとめて旅に出ました。
   
7時間かけて岡山県道の駅奥津温泉に着きました。
三国山に一番近い道の駅に泊まり、次の日の長い行程に備えます。  
翌朝、482号線を佐治村に向かいました。
川沿いから左に入り、林道入口へ。
行けるところまで車で行きたかったのですが、
全面通行止めの看板が・・
その手前に車を停めさせてもらいました。
7:35 長い長い一日の始まりです。
道は広く、十分車で通れるのになぁ
とちょっと残念に思うくらいでした。
歩きはじめて1.8km、重機がありました。
ここまで工事は進んでいるようです。
でも、その後もしばらく快適な道が続きました。
入口から3.6km地点
完全に崩れていました。
これはもう通れません。
自然の大きな力を感じます。
そこからは、あちこちの谷が崩れていました。
崩落2
崩落3
崩れた上に大きな木が流れてきていて
どこを通ったらいいのかなという感じでした。
そして、ここにホカホカのクマのうんちが…
朝一でまず人が通っていないので
クマ鈴3つの上に
相棒と声を張り上げながら進んできましたが
更に声のトーンを上げました。
2時間41分
入口から6.6km
ようやく登山口にたどり着きました。
アプローチが長い…

避難小屋は固く閉ざされていたので、
道沿いのベンチで小休止をとりました。
10:28登山口出発
ようやく、登山道を歩ける
そう思ったのもつかの間
ものすごい道が待ち構えていました。
最初はとても快適な道でした。
ブナが素敵でうれしかったのは一瞬
1006mピーク
山頂まで1.4kmという文字が見えます。
ここが地獄の始まりでした。
鞍部を回り込むと
あれ、何か笹が増えてきたよ。

こんなもんではない
強烈な笹の海が広がっていました。
下にひっそりと咲くギンリョウソウに
癒しをもらったのですが‥
そこからは、笹の海に飲み込まれてしまいました。
山道から張り出してくる笹が固くて
押し返すことも難しく、
時には這って進みます。
そして、至る所に獣臭が・・・
出会わないことを祈りながら
声を張り上げます。
   
崩れた階段
林道が崩れているのだから
山道はなおさら。
V字谷
木の階段も滑るので
一歩一歩慎重に進みます。
このV字を越えた後、
笹がかすかな踏み跡も覆いつくして前にも後ろにも進めず
一度完全に道を見失いました。

テープのある所まで戻り、
笹をかき分けて道を見つけました。
この山、本当にヤバイ
倒木にひっそりと咲く花
こんなところにも咲くんだね。

ショウキラン

蘭なんだ!
笹を潜って下ばかり見て進むので
ギンリョウソウを見つけることができました。
でも、もうゆっくり愛でる気力もありません。

山頂直下は、更に頑強な笹に覆われていて
なんとか、体で押しのけながら進むのですが、
帽子やザックについている小物が
笹に持っていかれてしまいます。
本当にこの先にゴールはあるのだろうか。
止まると心が折れてしまいそう・・
最後の最後まで笹と戦わなくては山頂に着けませんでした。
山頂までもう少し  
 登山口から2時間以上かかって
やっと山頂に着けました。
笹に心も体もやられてボロボロです。
山頂には、展望所もあり
それなりに展望は見えましたが、
ここまでで5時間。
帰りもあの笹藪と長い林道を歩かないと帰れない。
道中の獣の気配、天気も下り坂。

コーヒー飲んでる場合じゃない。。。
そそくさと、昼ご飯を食べ
山頂を後にしました。
開けた稜線はほんの一瞬。
そして、また笹藪の中に突入。

行きに外したところは帰りも外してしまいました。
でも、焦って道迷いしたら帰れない。
帰りもテープまで戻り、
確かめながら慎重に進みました、

そして、その途中で私の携帯は電池切れ
GPSが途絶えてしまいました。
下りの動画  
15時
登山口まで下りてきたときは
心からほっとしました。

もう笹藪はない…
でも、熊さんはいる。
暗くなる前に下りないと‥
途中のたまり水に大量のサンショウウオがいました。
小さくても一生懸命生きているんだね。
17:00
k-aiが見えた時は、涙が出そうでした。
生きて帰れた‥

心からそう思いました。
長い行程
頑強な笹藪
これまでで5本の指に入る
コアでハードな山でした。
そして、藪こぎのあと恐ろしいのがダニ
二人にそれぞれ複数のダニがついていました。
昨日と同じ道の駅に泊まるつもりでしたが、
その周辺にはコインランドリーがなく
179号線を南下し、津山市まで戻ることにしました。

そこにあった瀬戸川温泉
「コインランドリー始ました」の看板を見て
神様に感謝しました。

服は敷地内のコインランドリーで洗濯
自分たちも隅から隅までお風呂で洗濯

やっと人に戻れた気がしました。
   そして、ここから10分ほどの所にあった道の駅久米の里
なんとWI-FIが使えて、目の前にLawsonがありました。
冷たいビールを喉に流し込むと
今日の山の辛さが
無事に終えられた喜びに変わりました。

登山口までのアプローチは遠くなりますが、
この利便性が最高!
残りの3日間もここに泊まろうと決めました。
k-aiに落ち着いて、聞こえてきた雨の音
明日はちょっと朝寝坊して、雨が止んで出発かな。
明日もご安全に…

アウトドアレポート