凍てつく寒さ、砥石郷山

R4.2.20


大寒波の襲来
海は大荒れ
わたしんちが行くところは山しかないでしょ。

今日も最大限誰にも会わない山行き決行です!!
砥石郷山は、平成26年(2014)年に家族で登って以来
8年ぶりです

今回朝の凍結が予想されたので、恐羅漢ロッジの駐車場に泊まりました。

そしたら…
「元気だったか~。」
懐かしい方たちがあいさつに来てくれました。
一年に数回しか会わないのに、
仲間がいると思える幸せ。

やっぱりここは温かい。
  
   
カヤバタゲレンデで、貞さんにもお会いできました。

「こんな日に山に登るもの好きは
この人たちしかいないと思っていたら、
やっぱりあなたたちでしたね。」

前回よりも深い雪
そして吹雪
山に踏み入るのに勇気がいるこんな日に…

本当ですね。
私たちもそう思います。
でも、今回は、しっかり踏み跡がついていました。
それだけでも、安心感があります。
9時、歩きはじめて一時間で夏焼のキビレに到着しました。
私が途中携帯を落としたと勘違いして戻った15分のロス時間を含めてなので
踏み跡があった分、前回より早かったかな。

あんパンとウィダーインゼリーで
エネルギーチャージ
一瞬でも手袋を外すと、手が凍って痛い。
さぁ、ここからは未知の世界です。
踏み跡はもちろんありません。
2人で、現在地を確かめながら
方向を見誤らないように進みます。
   
  1166までのピークは、前回も相当苦しかったけれど
今回は、積雪によって更に斜度が増しているような‥

腰まである雪をラッセルしながらの急坂
どんなに足を前に出しても数センチしか進みません。
心が折れそうになった時、
相棒が「代わろう」
先にでてくれました。
2人で50歩ずつ。
2人だから来れるんだよね。
  ほとんど這うように進んで、ようやく1166砥石郷の肩に到着しました。
夏焼のキビレから1時間。

吹雪の向こうに、うっすらと砥石郷山が見えます。

8年前もここでほっとしたけど、
ここからだまし山頂に心折られたね。
ここから何度もあるだまし山頂は
道後山を思わせます。

お兄ちゃんの名言を思い出します。
「俺、ここでいい。」
その気持ちに共感しながら、
でも、その先にあるはずの山頂を信じて
前に足を出します。
 
 11時。
山頂に到着しました。
山頂はなにもないので、GPS で確認。
でも、心がこの景色を覚えていました。
 わたしんちの笑い声がよみがえってきます。
天使を描いたおにいちゃん。
山の神様に手を合わせたいもうと。
ここも、わたしたちの大切な場所。
   
 そんなことを考えている間にも、
とまった体はどんどん冷えていきます。
とまったらやばい・・・

お約束のいちご大福とあんパンを
かきこむように食べ、
山頂を後にしました。
 
   1166までの登り返しは本当に辛かった。。。

前に立ちはだかる雪の壁を足で踏みかこうとするけれど、
雪が崩れて、踏み出した足が滑り落ちていきます。
雪の中でもがくだけで、一歩も進んでいないような…
まだボルトの入った足で、
相棒がラッセルしてくれました。
ありがとう。
 1166からは恐羅漢が見えました。
先々週はあそこにいたね。
 
  ここからは下りだと安心したのもつかの間
踏み跡が降りしきる雪と風で消えています。

下りで道を間違えたら命とり。
慎重に踏み跡を探して、
方向と現在地を確認しながら
進みました。 
 夏焼のキビレに着いた時は、
心からほっとしました。
生きて帰れた・・・

さぁ、あったかいK-aiに帰ろう。
 
  踏み跡のしっかりあるゲレンデに通じる道。
帰れるという安心感がまします。

同時に、終わってしまうという寂しさが心をかすめます。

山は厳しい。
でも、だからこそ、
心を大きく動してくれる贈り物に満ちている。

今日も、この景色の中を歩けた幸せ。
   1時。カヤバタゲレンデに下りてきました。
登りに3時間。
下り2時間。

本当に濃い時間でした。
ここに戻ってくるまで
ずっと、気を張っていたので、
一気に心が弛緩しました。

キビレから砥石郷山までが
8年前と違って、道が分かりづらかったのと
前回の恐羅漢よりも、雪が深かったのと
ワクチン3回目後で、体調に不安な面もあったからかな。

こんなリスキーな山登り。
また、娘に怒られてしまいそう・・・・・
すぐに下山メールを送らなきゃ。
離れていても心配してくれる人のいる幸せ
ありがとう。

 まつげまで凍った相棒の顔が
今回の過酷さを物語っています。

いつも、ごめんね。
そしてありがとう。
次は、晴れた日に山に行こうね。

わたしんち砥石郷山


アウトドアレポート