桝形山

(ますかたやま)
345.4m
H14.10.27


山頂に不思議な遺跡が潜んでいます。

カシミール3Dで作成

 上記のルートを反対にたどり、竜ヶ岳から相ノ見峠を下って山陽自動車道のトンネル出口に来ました。さあここからは枡形山へのアタックです。自動車道分岐から枡形山登山道までは約1km。舗装された車道をゆっくりと登ります。小さな峠の左脇に林道がつながっています。その林道を数メートル奥に入ったところに、さらに左の尾根を詰める登山口がありました。
 登山口からは踏み跡をたどり、急斜面をひたすら登っていきます。山頂までの標高差130mを一気に上り詰めます。藪をかき分けて山頂にたどり着くと、人間の背丈以上もある巨石が存在していました。東側に四角い形のレリーフが横に5つ彫り込まれてありました。これが枡形山の名前の由来です。山頂からさらに南に稜線をたどると、ほぞ穴の掘られたまた不思議な巨石がありました。遙か昔に石仏が立っていたと言う話もあるそうです。
 登山道はそこで切れているのですが、国土地理院の地図には、そこからさらに南に道がついています。道の軌跡をたどってしばらく進みましたが、もう道がなくなって進む方向がありませんでした。「孤高の老犬」という人のテーピングをたどって、坊ヶ原へと谷を詰めます。林道へ出ましたが、これも道がなくなりかけていました。人が通らないと道が消えてしまいます。人が入りすぎても荒れてしまいますが、道がなくなってしまうのも寂しいもんです。
 坊ヶ原から奥黒岩峡へと続く道程が、今回もっとも和んだコースでした。コナラ、リョウブ、ハイノキ、カマツカなどの林の中を平坦な道が続き、側には黒岩川が穏やかなせせらぎの音を立てて流れています。小さな尾根を越していくと、やがて道の分岐点に出ます。そこを川をまたいで右に進み、奥黒岩峡に向かいました。人のあまりこない峡谷ですが、その分自然が豊富に残されていて素敵な場所でした。

 春にはミツバツツジできれいなピンク色に染まるそうで、ほんの近所にこんなよいポイントを見つけて幸せな気持ちになりました。

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