毒キノコ 正しくおそれよう

堀 博美 著 「毒きのこに生まれてきたあたしのこと。」 から引用

赤いきのこ
白いきのこ
茶色いきのこ
黄色いきのこ
いろいろな色のきのこ

致命的な毒
自律神経に作用する毒
中枢神経系に作用する毒
胃腸障害の毒
末端紅痛症状の毒
その他の毒


致命的な毒

細胞を破壊し、腎臓や肝臓に障害を与え、死をもたらす

カエンタケ
夏から秋、広葉樹林内に生え、公園や神社などに出ることもある。表面はオレンジ色を帯びた鮮やかな赤色で、のち退色して紫がかる。内部は白色。硬くがっしりとした肉質。味は苦い。
毒成分:トリコセテン類
まず
悪寒、頭痛、手足のしびれ、腹痛、嘔吐、下痢、のどの渇き
その後
腎臓や肝臓、脳の障害、呼吸困難、死亡例もある。
さわると、皮膚がただれたり毛が抜けたりする。
似た食用キノコ:ベニナギナタタケ
コレラタケ
秋に、朽ち木上や古いおがくず上に、しばしばまとまって生える。傘はほぼ平らに開き、中央がもりあがる。色は暗めの茶色だが、乾くと黄色に近い。柄は褐色で中空。全体的に地味。
毒成分:アマトキシン類
中毒症状は2段階に分けて起きる。
まず
食後6〜24時間で嘔吐、腹痛、下痢などの症状
一旦回復
数日後
肝臓が肥大したり、胃腸などから出血したりする
死亡例あり
似た食用キノコ:ナラタケ、ナラタケモドキ、センボンイチメガサ
シャグマアミガサタケ
春、針葉樹林の地上から生える。頭部はぐにゃぐにゃの凹凸やしわがあって茶色い脳みそのよう。柄にははっきりとした縦縞があって白っぽい。
毒成分:ジロミトリンなど
はじめは
嘔吐、腹痛、下痢
その後
肝臓や胃腸障害:黄疸や尿の漁が極端に減るなどの症状
重いと
循環器や呼吸器の機能不全がおこり、昏睡状態
死亡例がある
似た食用キノコ:アミガサタケ
シロタマゴテングタケ
夏から秋、地上に生える。全体が白色で、つばやつぼを備える。柄にはささくれがなく、全体に小型。
毒成分:ファロトキシン類、アマトキシン類、溶結性タンパク
中毒症状は2段階に分けて起きる。
アマトキシン類があるため、まず
食後6〜24時間で嘔吐、腹痛、下痢などの症状
一旦回復
数日後
肝臓が肥大したり、胃腸などから出血したりする
死亡例あり
似た食用キノコ:ハラタケ、シロマツタケモドキ
タマゴテングタケ
夏から秋、広葉樹林、時に針葉樹林の地上に生える。傘はオリーブ色、大きな袋状のつぼがある。つばは白色。
毒成分:ファロトキシン類、アマトキシン類、ムスカリン類、ファロリシン
アマトキシン類があるため、まず
食後6〜24時間で嘔吐、腹痛、下痢などの症状
一旦回復
数日後
肝臓が肥大したり、胃腸などから出血したりする
死亡例あり
似た食用キノコ:キタマゴタケ
ドクツルタケ
夏から秋に、針葉樹林や広葉樹林の地上から生える。傘はつるっとしているが、柄にはささくれがあり、根元にはつぼがある
毒成分:ビロトキシン類、ファロトキシン類、アマトキシン類
アマトキシン類があるため、まず
食後6〜24時間で嘔吐、腹痛、下痢などの症状
一旦回復
数日後
肝臓が肥大したり、胃腸などから出血したりする
死亡例あり
似た食用キノコ:ハラタケ、シロマツタケモドキ
ニセクロハツ
夏から秋にかけて、シイ・カシ林に生える。ちんまりとした印象だが猛毒。傷つけると赤っぽく変色するが、クロハツ(毒キノコ)のように黒くなることはない。

毒成分:2‐シクロプロペンカルボン酸
嘔吐下痢から始まり、しだいに背中が痛くなり、瞳孔は収縮、言語障害が起こり、心臓も衰弱。血尿も見られる。
死亡例あり
ヒダハタケ
夏から秋、林内地上または倒木上に生える。傘はまんじゅう状からじょうご状にそりかえり、表面は粘土色からオリーブ色がかかる。縁には毛が生えている。柄は汚黄色、肉は手で触れると褐色に変わる。
毒成分:ムスカリン類
嘔吐、腹痛、下痢が起こる。赤血球が破壊されて貧血や黄疸が起こることもある。また、尿の量が極端に少なくなることもある。重症になると臓器不全となり、死亡することもある。
似た食用キノコ:チャナメツムタケ、シイタケなど
ミカワクロアミアシイグチ
夏から秋、ツバキ科の植物ヒサカキの混じる雑木林の地上に生える。ぁ佐は黒色で成長するとひび割れる。肉は灰色がかった白色で、切断すると赤色から紫色、黒色に変色する。イグチの仲間では、数少ない猛毒きのこ。今のところ、愛知、岐阜、三重、兵庫、山口でしか見つかっていない。
毒成分:2-ブチル、1-アザシクロヘキセン、イミニウム塩、N-y-グルタミルポレチン
ほんの少量でもマウスが視神経の毒性で死亡
似た食用キノコ:ムラサキヤマドリタケ

自律神経に作用する毒

発症が早く、悪酔い・発汗を起こす

カブラアセタケ
夏から秋、広葉樹または針葉樹林内に生える。傘は成長すると、放射線状に裂ける。柄の根元が急に膨らむとこから「カブラ」の名がついた。
毒成分:ムスカリン
ムスカリンは副交感神経に働きかける毒で、汗をかいたり、よだれが増えたりする。その一方で瞳孔は収縮し、脈が遅くなる現象も起こる。
キララタケ
夏から秋、広葉樹の切り株、倒木上に生える。傘は若いころは淡黄褐色で、細かい鱗粉が付いているが、鱗粉はすぐにとれてしまう。ひだは時間がたつと液化する。柄は白色
毒成分:トリプタミン
アルコールとともに食べると顔がほてったり、頭痛がしたり、汗をかくなど、悪酔いしたような状態になる。
似た食用キノコ:ヒトヨタケ
ヒトヨタケ
春から秋、庭園や畑地、時に古畳などからも生える。群れになって生えることも多い。成長すると傘は黒く溶けてしまう。柄は白色で、つばをもつものと持たないものがいる。
毒成分:コプリン
アルコールとともに食べると顔がほてったり、頭痛がしたり、汗をかくなど、悪酔いしたような状態になる。
似た食用キノコ:ササクレヒトヨダケ
ホテイシメジ
秋、カラマツ林などさまざまな林内の地上に生える。群れを成すこともあり、菌輪をつくることもある。柄は下に向かって膨らみ、表面は傘より色が淡い。
毒成分:(E)-8-オキソ-9-オクダセテンなどの共益エノン、ジエノン類
アルコールと食べると割酔いする。重症の時は呼吸困難や意識不明にもなる。
似た食用キノコ:カヤタケ

中核神経系に作用する毒

幻覚・錯乱状態を起こす

イボテングタケ
夏から秋、マツ科の針葉樹林の地上に多く発生する。つばとつぼを揃える。つばは取れやすい。テングダケに似るが、テングダケよりがっしりしている。
毒成分:イボテン酸、ムシモール
さまざまな毒キノコを一度に食べたかのように、胃腸系、副交感神経系、交感神経系、中枢神経系に作用する症状に襲われる。重症だと、昏睡状態や呼吸困難にもなる。
似た食用キノコ:ドウシンタケ
テングタケ
夏から秋、マツ科の針葉樹林の地上に多く発生する。多数付着しているいぼは取れていることもある。縁には溝線があり、ひだは白色。つばとつぼを備える。
毒成分:イボテン酸、ムシモール、その他いろいろ
さまざまな毒キノコを一度に食べたかのように、胃腸系、副交感神経系、交感神経系、中枢神経系に作用する症状に襲われる。重症だと、昏睡状態や呼吸困難にもなる。
似た食用キノコ:ドウシンタケ
ヒガシシビレタケ
夏から秋、雑木林や公園、道端などに生える。傘は茶色で小さ目、柄には白っぽいだんだら模様があるが、あまり目立たない。新鮮なうちに傷つけると、青く変色する。
毒成分:シロシビン、シロシン
中枢神経に作用し、手足のしびれ、麻痺、幻覚など
似た食用キノコ:クリタケ
麻薬原料植物、所有するだけでも犯罪
ヒナノヒガサ
春と秋、コケ類の間に生える。傘の直径は数ミリメートルから1センチメートルと非常に小さい。傘の表面と柄はオレンジ色で、傘のてっぺんにくぼみがある。ひだは白色。
毒成分:シロシビン類、ゲロネミン類(細胞毒)
幻覚や精神錯乱などを起こすと考えられている
ベニテングタケ
夏から秋に生える。広葉樹林にも針葉樹林にも生えるが、特にシラカバなど、カバノキ属の林に多く見られる。傘は赤やオレンジ色で白いいぼが付いているが、雨で落ちているときもある。ひだは白色、つばとつぼを備える。
毒成分:ムシモール、イボテン酸、ムスカリン類、アマトキシン類、溶血性タンパク
精神錯乱、幻覚、視聴覚障害、嘔吐など、胃腸系と中枢神経系の症状
似た食用キノコ:タマゴタケ
ワライタケ
春から秋、馬糞や堆肥などから生える。小型で傘はだいたい半球状で灰色、時にひび割れ、傘縁部にフリンジをもつ。柄は細長く、ひょろっとした感じがある。
毒成分:コリン、アセチルコリン、シロシピン、5−ヒドロキシトリプタミンなどのインドールアルカロイド
手足のしびれ、幻覚など中枢神経系の症状

胃腸障害の毒

嘔吐、腹痛、時には死に至ることも

アイカワタケ
春から秋、広葉樹の生木または枯れ木に生える。サルノコシカケタイプのきのこで、傘の裏面は菅孔。傘の色は薄いオレンジ色、裏は黄色だが、古くなると白っぽくなる。
毒成分:不明
生で食べると吐き気を感じるなどの不快感があり、めまいなど神経系の症状が現れる。
似た食用キノコ:マスタケ、ミヤママスタケ(2本とも生食で中毒)
 
イッポンシメジ
秋、広葉樹林内の地上に生える。傘は地味な黄土色、柄は白色。傘にはつやがあり柄が波打つことがある。成熟するとひだは白からピンクに変わる。まばらに単性することが多いので、「イッポンシメジ」の名がついたが、何本かまとまって生えることもある。
毒成分:不明
嘔吐、下痢など胃腸系の症状
似た食用キノコ:ホンジメジ、ウラベニホテイシメジ
 
ウスタケ
夏から秋、モミの仲間の木のそばに生える。中心が深く柄の根元までへこむ。ラッパの内側は黄色から茶色で鱗片があり、赤い斑紋がでる場合もある。
毒成分:ノルカペラチン酸
嘔吐、下痢など胃腸系の症状
似た食用キノコ:アンズタケ
オオコゲチャイグチ
夏から秋、アカマツ交じりのコナラ林などの地上から生え、群生することもある。傘は半球型から平らに開き、表面はビロード状で少しふかふかしている。柄の上部は淡黄色、下は傘とほぼ同色になり、細かいビロード状。
毒成分:不明
嘔吐、下痢など胃腸系の症状
オオシロカラカサタケ
夏から秋、芝生、草地などに生える。傘は時に直径30cmくらいと大型になる。傘の色は白で鱗片をつける。ひだははじめは白からのちにオリーブグリーンになり、カラカサタケの仲間とはこの色で区別できる。柄の根元はふくらみ、可動性のつばを備える。
毒成分:モリブトフィリシン、ステロイド類
嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸系の症状だが、時には血便が出るほどの激しさがある。悪寒や発熱も見られる。
似た食用キノコ:カラカサタケ
オオワライタケ
夏から秋、枯れ木に多く生える。傘は大型、束生して大きな株になる。ひだは黄色から明るいさび色に変わる。根元は太くてくっついて融合することもよくある。
毒成分:ジムノピリン類、オストパニン酸、コリン
震え、寒気、めまいなどの症状が現れる。多量だと幻覚、幻聴なども起こす。
似た食用キノコ:チャナメツムタケ
カキシメジ
秋、マツ林などに生える。しばしば多数が同じ場所に生える。傘は中型で褐色。縁は
はじめ内側に巻く。ひだは白いが次第に褐色のしみができる。ひだの感覚は密。柄は上が白、下が淡い茶色。
毒成分:ウスタル酸
嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸系の症状
似た食用キノコ:シイタケ、チャナメツムタケ
 
ガンタケ
夏から秋、林内地上に生える。傘は赤褐色で、多数のいぼが付着。ひだは白色だが、次第に赤褐色のしみができる。白色のつばを備える。柄の根元はふくらみ、粉質のつぼもある。名前は鳥のガンの羽の色になぞらえてつけられた。
毒成分:ルベッセンスリシン(溶血性タンパク)、アマトキシン類
吐き気、下痢などの胃腸系の症状
似た食用キノコ:ドウシンタケ
キイボカサタケ
夏から秋、林内の地上に生える。一本だけ生えることもあれば、辺り一面イボカサタケになることもある。概ね小型で、傘の中央にはいぼのような突起がある。ひだははじめは黄色で、胞子が成熟するとピンク色がかる。柄は中空で、ねじれた縦のしま模様が見られる。
毒成分:不明
嘔吐や下痢などの胃腸系の症状
死亡例がある
クサウラベニタケ
夏から秋に、広葉樹林の地上に生える。傘は灰色から黄土色で、乾くと絹糸のような光沢が現れる。柄は白く、中空でもろい。やや不快臭がある。
毒成分:溶血性タンパク、コリン、ムスカリン、ムスカリジン
嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸系で、症状は激しい。
似た食用キノコ:ウラベニホテイシメジ、ホンシメジ、ハタケシメジ
シロオニタケ
夏から秋、主にブナ科やマツ科の地上に生える。全体的に白色で大型。傘に落ちやすいいぼが多数付着している。ひだはクリーム色。柄はこん棒状でこちらにもいぼが付く。つばは開くときに破れ落ちることが多く、柄にはほとんど残らない。つばの破片が落ちていることもある。
毒成分:不明
胃腸系および神経系の症状
テングタケ属のきのこ
セイタカイグチ
夏から秋、コナラなどの木の下に生える。柄の赤茶色の網目がかっこよく、背も高いとこからセイタカの名前の由来になったようだ。傘は薄茶から淡い黄土色。肉は傷をつけても変色しない。
毒成分:不明
吐き気や食欲不振などの胃腸系の症状。二日酔いのような症状もある。
似た食用キノコ:オオキノボリイグチ、キクバナイグチ
ツキヨタケ
ブナなどの広葉樹の倒木や枯れ木に生え、しばしば群生する。傘は褐色、新鮮だと暗所で青白く発光しているのがわかる。柄の付け根の部分を縦に裂くと、黒っぽいしみが見られることもある。中毒例は多い。
毒成分:イルジンS、イルジンM
嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸系の症状。下痢は特に頻繁。重症の時は麻痺や脱水。アシドーシス(血液が酸性に傾いた状態)にもなる。死亡例もある。
似た食用キノコ:シイタケ、ムキタケ、ヒラタケ
ドクベニタケ
夏から秋、林内の地上に生える。傘は半球状から平らに開き、中央がややくぼむ。鮮紅色だが、雨にさらされると退色する。握るとぼろぼろと崩れる。
毒成分:ムスカリン類、溶血性タンパク
嘔吐、腹痛、下痢に加えて、背中の痛みや言語障害なども起こる。重症の時は麻痺や脱水、アシドーシス(血液が酸性に傾いた状態)にもなる。海外で死亡例もある。
似た食用キノコ:ニシキタケ
ドクヤマドリ
夏、亜高山帯のシラビソ、コメツガなどの林の地上に生える。傘の表面はビロード状の感触がある。柄ははじめは白く、しだいに黄色系の色に変わる。肉は黄色で、傷つけるとゆるやかに青変する。おいしそうな見かけをしている。
毒成分:ボレベニン
嘔吐、下痢などの胃腸系の症状(猛毒きのこ)
似た食用キノコ:ヤマドリタケ、ヤマドリタケモドキ
ニガクリタケ
春から秋、枯れた木や切り株などに生える。傘は小さいが、株状になり、しばしば多数生える。傘と柄の表面は硫黄色。中央部は黄褐色になることも。肉は黄色で苦い。
毒成分:ファシキュロール類、ムスカリン類、ネマトリン、ファシキュラーレリシン
嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸症状がおこる。悪寒や、重症の時は麻痺や意識不明にもなる。死亡例あり。
似た食用キノコ:クリタケ
ニセショウロの仲間
春から秋、さまざまな林の地上に生えるボール状のきのこ。断面は、若いものは白いが、中の胞子が成熟すると黒くなる。
毒成分:不明
疲労感があり、顔面蒼白や貧血状態になる。嘔吐、悪寒、頭痛なども起こる。種によっては、知覚異常なども起こる。
似た食用キノコ:ショウロ、ホコリタケの仲間
ホウキタケの仲間
初夏から秋、いろいろな林内の地上や枯れ木から生える。いずれも枝サンゴのような形をしたきのこで、色は、赤色、黄色、オレンジ色、白色、こげ茶色などさまざま。胞子は褐色から黄色で表面でつくられるため、紙の上に置いておくと胞子紋が取れる。
毒成分:不明
嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸症状がおこる。重症の時は麻痺や脱水、アシドーシス(血液が酸性に傾く)にもなる。
似た食用キノコ:ホウキタケ
マツオウジ
初夏から秋、針葉樹の切り株、倒木などから生える。傘は淡い黄色の地に、淡い黄土色の鱗片をつける。傘は時に25cm以上と大型になる。肉は白、かたくて松やにのようなにおいがする。ひだは白で、縁は鋸歯状から波状になる。
毒成分:不明
嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸症状がおこる。
ムレオオイチョウタケ
夏から秋、コナラ類の根元に生える。全体が淡い黄色から褐色の大型きのこで、40cm以上になることもある。肉は厚く、白色からクリーム色。柄の根元はややふくらむ。粉のような独特の不快臭がある。
毒成分:不明
嘔吐、下痢などの胃腸症状がおこる。食欲不振、倦怠感もおこる。
似た食用キノコ:ニオウシメジ(基部が結合)

末端紅痛症状の毒

とにかく痛い。
発症に5日以上かかり、手足の先、ペニスのみが赤くはれ、激痛が一カ月状続く

ドクササコ
秋、竹やぶや広葉樹林などに発生。傘は茶色で開くとじょうご状になる。ひだは黄白色で柄の方まで長く流れる。柄は傘と同色、根元に白い綿毛状菌糸があることが多い。
毒成分:アクロメリン酸類、クリチジン、スチゾロビン酸、スチゾロビニン酸
似た食用キノコ:アカハツ、ナラタケ、チチタケ

その他の毒

まだ不明な点が多いもの

カワラタケ
だいたい一年中どこかで見られる。枯れ木、切り株などに生えるきのこ。傘は半円球で重なり合って群生する。表面は青や茶色、黒などさまざまな色になり、環紋と呼ばれる模様がある。硬いキノコ
毒成分:不明
細胞の機能を壊してしまう
シロハカワラタケ
スギヒラタケ
秋、針葉樹、特にスギの古い切り株や倒木に多数重なって発生する。傘は白色、形は耳型から扇形で、ひだも白い。柄はない。英名は「天使の羽」
毒成分:不明
中枢神経の障害が現れる。初期は足の脱力感やふらつき、数日を経て筋肉の不随意運動、その後、麻痺や痙攣、意識障害が起こり、脳浮腫が進む。死亡例がある。
似た食用キノコ:ヒラタケ
ヒメクチキタンポタケ
冬虫夏草の仲間のきのこ。未熟なものは冬でも見られるが、6〜7月に成熟する。寄主はキマワリの幼虫で、スギ、マツ、ヒノキや広葉樹の倒木などから活性する。
毒成分:不明
胃のむかつき、嘔吐(個人の体験による)
モエギアミアシイグチ
夏から秋、シイ林やコナラ林などに生える。傘は黒から紫色を帯びた褐色。柄は黒っぽい紫を帯びた網が隆起し、その下から地色の萌黄色がのぞく。肉は灰褐色で、切断すると赤っぽく変色し、のち暗灰いろになる
毒成分:不明
幻覚や胃腸系の症状