夢は叶えるもの
憧れのペルー旅
聖なる谷 クスコ「ウルバンバ」編
2024(R6)7.5
夫婦の夢が叶ったマチュピチュ
7/4はマチュピチュ村の「エル マピ バイ インカテラ ホテル」に泊まりました。
7/5
朝の4時には目が覚めて今日の支度をはじめます。
駅前で買った「コカの葉」ですが、
この国では合法なのですがコカインの成分があって、
これをもっていると他国に入国ができないため、ホテルに置いていきました。
一度は手放したコカの葉ですが
実はこのコカの葉に助けられることになります。
ウルバンバまでの移動はマチュピチュ駅からペルーレイルに乗ります。
ガイドはつかず、自分たちだけでの移動ですが
すでにチケットは手にしていて駅の様子も分かり
なにより相棒のスペイン語が日々進化してなんにも心配はありません。
マチュピチュ駅の待合室でゲートに並んでいると
他国の旅行者が「おれ何番に乗るんだけど、ここで待っていていいのか?」と話しかけてきました。
列の後ろから日本語が聞こえてきたので驚いて振り返ると
10人近い日本人が日本語添乗員と現地ガイドに先導されて並んでいました。
改めて
相棒の勉強のおかげでプライベート感満載のペルー旅を楽しむことができているなあと感謝です。
8:23のマチュピチュ出発で、予定より少し遅れてオリャンタイタンボ駅に着きました。
一時間程度の遅れは南米では遅れていることになりません。
無事に現地ガイドのホスティーノさんと合流し、庭園のきれいなレストラン「MUNA」で昼食をとりました。
沖縄の家の屋根にシーサーがあるように、
ペルーの家の屋根にも守り神がありました。
それが、真ん中の写真、守り神プカラです。
シーサーは獅子ですが、プカラは雄牛。
農耕民族にとって家族同然で貴重な労働力である牛に
家庭の安全を守ってもらっているのだそうです。
牛の間に十字架を置いている家もありました。
レストランも素敵だったのですが
庭園でフォルクローレの演奏が始まり
おもいがけず大好きな音楽と出会うことができました。
30年前、ベネズエラに渡る準備として、東京の夫人研修に参加した時、
初めてこのフォルクローレに出会いました。
何故か懐かしい感じがして心が震えたのを覚えています。
その音楽を、ここペルーで聞けたことが嬉しくて・・
涙が出ました。
では
聖なる谷「Urubamba」を巡るツアーの始まりです。
マラスの塩田
ウルバンバから高原にはいり山を回り込むと
ウルバンバにつながる峡谷に白く彩られた谷面が現れました。
世界に二つしかないと説明がありましたが、そのうちの一つがここだそうです。
標高3000mの高地に位置するマラス村に湧き出している天然塩水を利用した塩田です。
はるか昔に海底が隆起してできた高原の地下に海水を踏んだ岩盤が存在し
そこを流れる地下水が濃い塩水になって湧き出しているのです。
湧き出し口は小さいのですが、インカ時代以前から一度も枯れることなく湧き出し続け
人間の手によって水路が作られ、それからずっと天然の塩を産出しているそうです。
村人はそれぞれの棚田を持ち
代々受け継いで生計を立てているそうでものすごく大切にされていることがわかります。
塩の結晶は大きく少しピンクかかっていました。
白ければ白いほど優秀な塩なのだそうですが、薄いピンク色の塩が独特の甘みも加わって味わい深い塩味でした。
さあ次は
モライ遺跡です。
「丸くへこんだところ」というケチュア語の名をもつモライ遺跡には
円状の段々畑が広がっています。
上部から下部に降りるにしたがって気温や湿度などの環境が変わっていき
それぞれの段に合った植物が栽培されていたようです。
現在は国立公園として整備され守られていますが
十数年前までは実際に畑として使われていたそうです。
「一番下はあったかいよぉ」
と、ガイドのホスティーノさんが懐かしがっていました。
大小3つの遺跡が存在していました。
今日の最後は
ピサック広場に変えて訪れたアルパカの織物工房です。
入口に穀物が並べてありました。 ペルーには650種の果物があるとLima編で書きましたが、 ペルーにはアンデス原産の穀物Quinuaキヌアをはじめとする 4400種類の当地原産の植物が存在し、 それらのすべては用途がはっきりとして いるそうです。 特にジャガイモは、400種類を超え世界で最も種類が多いそうです。 白いジャガイモ、固くてどうやって食べるのだろうというジャガイモ トウモロコシも紫のものや、粒の大きいものなど様々で それを、料理によって使い分けている。 ペルーの料理がおいしいのもうなずけます。 |
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そして、動物たちも入口で迎えてくれました。 | |
アンデスの人によって家畜化された6種類の動物 リャマ・・・・荷物運搬 アルパカ・・毛の刈り取り クイ・・・・・・食用 クリオリョ鴨・・食用 イヌ・・・・・・放牧の番のため コチニールカイガラムシ(白い貝)・・染色 それぞれ、アンデスの厳しい自然を共に生きるために 必要な家族、そして生きるための糧。 |
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クイ テンジクネズミです。 年米の標高1200を超える断崖のそばに住んでいます。 マチュピチュでも見ました。 とても、かわいい。 そして、美味しい。 |
アルパカの毛皮からやわらかい毛をかき出し
植物の根から擦りだした「インカソープ」で洗って糸をつむぐところから実演してくれました。
アンデスの人達もその石鹸で髪を洗っているので、
白髪にならないのだそうです。
私たちもそれで洗ったら、白髪なくなるかなと聞いたら、
「Muy tarde(手遅れだ)」と言われてしまいました。
洗った後は、乾かして糸に紡ぎます。
カイガラムシと呼ばれる小さな虫の血液で糸を赤く染めていました。
先ほどのコチニールカイガラムシ。
サボテンなどについている小さな虫です。
レモンなどを混ぜると色味が鮮やかに変わったり
他の天然色素をうまく使って様々な色を生み出していました。
女性の口紅としても使われているそうで、
それぞれ自分の紅の色を持っているのよ。と話してくれました。
女性の美へのあこがれは万国共通ですね。
紡いだ糸を 植物の葉や、穀物と一緒に
鍋の中で煮込み染色します。
そうしてできた様々な色の糸を
手で編んでいきます。
糸を交差させて編むことで、リバーシブルの模様ができる。
と教えてもらいました。
全て手作りなので、一つの織物を作り上げるのに数か月を要します。
また、一人ではできないので、幾つかの家族がコロニアルを作って
協力して制作するのだそうです。
その工夫と昔からの技術は感動モノでした。
織物にはその柄一つ一つに意味があり
設計図やマニュアルは存在せず、人から人へ直接伝えられているそうです。
現在のお土産はそのデザインを模しているだけのものが多く
天然の素材だけで紡いだ織物はその存在だけで意味深いと感激しました。
この話を聞いたら、もう買うでしょう。
320ソル(約15000円)
今回の旅行で一番高い買い物でしたが、
ここで作ったタペストリーを買いました。
二人の宝物がまた一つできました。
この日はクスコのホテルに泊まりました。
紹介してもらったレストランに出向いて
ペルーの伝統料理「クイの丸焼き」を食べました。
日本人の鈴木さんご夫妻が経営されているPucaraプカラというお店です。
メニューが日本語、写真付きで分かりやすかった。
曜日によって、日本食も出るそうです。
現地の人たちは大好きな食べ物だそうです。
このクイはモルモットに近いネズミの仲間で
実は今日訪れた織物工房で飼われていました。
命は無駄にはできません。
二人で食べられるところは残さず食べました。
実はむっちゃくちゃ美味しかったです。
このクスコは南米では考えられない程治安のいいところです。
山に囲まれているから逃げることができないからだと、ホスティーノさんが笑いながら語ってくれました。
二人で歩いたクスコの夜は本当に素敵でした。
動画:夜のクスコ