毛無山

毛無山は、鳥取県と岡山県にまたがる標高1218メートルの山。
大山隠岐国立公園の一部を成す。
山と溪谷社による中国百名山のひとつ
である。

R4.8.12


カシミール3Dで作成

令和2年の7月に右ひざを粉砕骨折して2年
令和4年7月末にようやくボルトを抜き取る手術を終えました。

術後の目標を看護師に聞かれ
「お盆に山に登りたいと思います。」
と答えて大笑いされた10日前でしたが
退院2週間を待たずに夫婦で山に来ることができました。

というか
来ました!
中国百名山、岡山県の「毛無山」です。

ボルトのなくなった膝の様子を見るのと
現在の体力を把握するのが目的です。
山口県から k-ai で5時間かけて岡山県新庄村に入りました。
登山口近くの田浪キャンプ場を予約して前泊です。

田浪キャンプ場に向かう車窓です。
目の前に毛無山が見えてきました。
このキャンプ場は相棒が見つけてくれました。
登山道入り口まで数十メートルの好立地にあり、
きれいなトイレや炊事棟も完備していました。

オートキャンプ場ではないので車を横付けできませんが、
広い駐車場の端に停めさせてもらって車中泊をしました。

8月12日(金)朝5時には目が覚めます。
薄明るくなっていくキャンプ場でゆっくり準備をします。

ここが登山道入り口です。
足元はしっかりと固められ非常に歩きやすい道です。

6:15
入山しました。
歩きはじめてすぐに
白馬山への分岐が現れます。

私の膝次第ですが
毛無山から白馬山への縦走ができたら
この場所へ降りてこれるはずです。

目指します。
だいたい10分歩いて山道に入ります。
この山は
古くからの修行僧の山で
昔は女人禁制の山だったようです。
毛無山と書いて、ケナシガセンと読む。

条件さえよければ
兵庫県や四国までの展望が広がるそうです。
屋久島には行ったことがありませんが
屋久島の原生林はこんなんかなぁ
と思わすような森が広がっていました。
空気もきれいで
ほうっ
と声が出ます。

ボルトが入っていた時に比べると
痛みが走る場所が違います。

今まで膝の中でボルトがいたずらしていたのですね。
小さく見えますが
実はかなり大きい岩です。

簡単なボルダリングならできるかもしれません。

苔むしていて独特な世界観でした。
6合目の大杉です。

膝の調子は思いがけず快調です。
6合目を過ぎたあたりから急登が続きます。
100復歩の休憩から
50復歩、30復歩と休憩までの感覚が短くなります。
左右にクマザサが広がっていますが
登山道はクマザサが刈り取られていて非常に歩きやすい!

地元の人に愛されている山なのですね。
9合目に避難小屋がありました。

この頃から膝には不安がなくなりましたが
入院による筋力低下が顕著に感じられるようになり
軽くオーバーヒート状態でした。

あと300m
山頂直下で視界が開けました。
登り始めた新庄村が垣間見えます。
何か見えた!

ここを登れば山頂です!

7:40 毛無山山頂です。
1時間半で登頂しました。

看護師に笑われながらも
現実に山登りができたのは
相棒のフルサポートのおかげです。

これからもっと身体を作って
少しずつ荷物を持てる体力と筋力をつけていきます。
雲に隠れてはっきりしませんが
目の前に大山が見えます。

大山の山頂は雲に覆われていました。
大山の山頂は真っ白でしょうね。
北に目を向けると
日本海が・・・

この日は雲が多くてはっきり見えませんでした。
すでに縦走への気持ちは固まりました。
目の前に見える白馬山です。
東側
蒜山が見えているのかも
南側
条件さえよければ
四国が見えるらしい。
山頂でゆっくり20分過ごしました。
風が強くてお湯は沸かせませんでしたが、
汗が乾くくらい気持ちよい山頂でした。

8:00
さあ、白馬山に向けて出発だー!

白馬山への稜線もしっかり刈り取られ整備されていました。
春にはカタクリの群生が見られるそうです。
稜線にはブナの原生林が広がっていました。
ガイドには
白馬山まで約1時間
ほとんど平坦
と書いてありました。

多少の起伏はあるものの
非常に歩きやすい稜線で本当に気持ちが良かったです。
食えるのかなぁ・・・

キノコにだけは手を出しません。
えっ

9:00
気が付いたら白馬山についてしまっていました。

標高1060m
1218mからの150mダウン
歩きやすいはずです。


石のベンチがあり
ゆっくりとお湯を沸かしてコーヒーで休憩します。
縦走できているではないか!

9:30
さあ、ここからが下りです!

膝の調子は思っているより快調です。
ストックを下りに合わせて歩き始めました。
雲がきれて
稜線がはっきりと見えてきました。
木漏れ日が美しい。
谷が深くてクマザサに覆われています。
なかなか傾斜がきつく
一歩一歩気を付けながら下山していきます。
下り初めて1時間
いくつもの坂をクリアしながら下山していきました。

10:30
無事にキャンプ場まで下りてきました。
足は
膝のダメージというより体力的なダメージで安心しました。
痛みの先に回復があります!
確信しました!
相棒!
本当にありがとう!


登山のご褒美は温泉です。
いぶきの里でゆっくり疲れを癒します。
このパターンいい!

さあ
次はどこに行こうかぁ。

アウトドアレポート