長野県安曇野市
R元.8/9~8/13
当初の計画では、8月11日の始発で光を出てその日に上高地入りするはずでしたが、台風9号と10号の接近で13日から14日にかけての山頂登破が難しくなってきました。職場の被害も心配で半ばあきらめかけていましたが、台風が来る前に行っちゃおう!と、とっていた切符をすべて払い戻して、k-ai で出発しました。
列車で行くと、始発に乗って午後2時半には上高地に着きます。前回車で行ったときは、10時間かかりました。k-ai は軽キャンです。果たしてどれくらいかかるのでしょうか。
足回りをすべて交換した k-ai です。不安なく?午後4時に下関を出発しました。光によって荷物を整え、改めて7時に出発です。3時間二人で走って、吉備PAに到着しました。二人だからかな。思いがけず楽でした。
次の日は6時頃から走り始めました。大阪で渋滞でしたが思ったより早く到着できました!車はありだな。
前日夕方自宅を出発して吉備パーキングで仮眠を取り、平湯アカンダナ駐車場に9日の13:00に到着しました。
13:00 アカンダナ駐車場の階段手前に駐車することができました。 アカンダナは山の名前です。松本から上高地に入ることしか 知らなかったのですが、 高山側からも入れることが分かりました! ここからは30分で上高地に行けます。 新しい世界が始まりました。 新島々がちょっとなつかしい・・・ |
|
13:50 上高地へのシャトルバスに乗車です。 ここから懐かしい北アルプスです。 気持ちが高揚してくるのが分かります。 やっぱり山が好きなのですね。 |
|
14:50 上高地に入りました。 懐かしい場所です。 いつも思います。 またこれたぁ。 大学の頃から何度来ただろう。 |
|
15:30 山の日を2日前にして 上高地のキャンプ場は混んではいましたが 施設の前のいい場所を確保することができました。 画像後方の土色の部分は広く空いていましたが、 と言うことは 雨が降ったら水がたまって植生がなくなるところです。 この夜雨が降りました。 かわしてよかったぁ。 |
|
16:00 穂高連峰を見ながら休憩です。 さっそく稜線を見に出かけました。 30年前と全く変わらない景色が広がっています。 記憶と共に、自分たちも戻っていくようです。 |
|
この日の穂高連峰は 夕方でもはっきり見えました。 この時間でも雲が上がらない日は この日だけでした。 雲の山も 雲がない山も その日の山です。 |
|
梓川です。 この向こうに焼岳があります。 今回の山は 結果的には焼岳のインパクトが勝りました。 いくつもの思いがあるからなぁ。 |
|
お約束の一升ワインを買って、乾杯と夕食です。 このワインは2年前に見つけました。 上高地の紳士がテント脇で飲んでいて キャンプ場事務所の売店で見つけました。 おいしくていいワインです。 残ったワインは水の代わりにボトルに入れて次に持っていきます。 |
|
17:30 改めて梓川にきました。 穂高が焼け始めています。 二人の2次会です。 目の前の稜線がつまみです。 |
朝4時に起床して支度を始めました。山屋の朝は早く、5:00にはキャンプ場でおしゃべりが始まります。一般のキャンパーにとっては早い時間なのでしょう。上高地のキャンプ場は互いのマナーを守らなくてはいけません。
5:40 上高地を出発しました。 雨が止みました。 濡れたテントは相棒が持ってくれます。 お互いの実力に遠慮なく頼れることが心地よい。 30年前からいい関係です。 |
|
キャンプ場に入る小さな橋からきれいな流れを望めます。 観光の方々も写真を撮っていますが ここは 近いんだけどスポットです。 |
|
早朝の河童橋です。 6:00前ですが、すでにたくさんの人がいます。 この時間は山屋が多いです。 若い観光の方々も 山屋になるのでしょうね。 35年前は自分たちは観光客でした。 |
|
朝靄にかすむ梓川です。 この景色はテントから出て見て 感動したなぁ。 |
|
6:00 そろそろ日の出です。 山屋にとっては早い時間ではありません。 でも、 この時間をここで味わえるのは ここで泊まったからです。 |
|
6:10 稜線から日が昇りました。 朝日はドラマです。 常念岳の朝日もよかったです。 今日の朝日もきれいでした。 |
|
6:20 梓川沿いを西穂高登山口に向かいます。 この先に 登山が目的で行ったことはありません。 わくわくした気持ちが抑えきれません。 でも きついんだろうなぁ。 |
梓川を少し下って、田代橋まで来ました。
さあ。今日の目的地は西穂高山荘キャンプ場です。
6:30 西穂高登山口です。 登山届けを出して歩き始めました。 子どもが無邪気に話しかけてきました。 「ここから行くのですか。すごいなぁ。」 この子も 山屋になるのかなぁ。 |
|
足場がしっかり整備され、登りやすい登山道でした。 ただ、山荘までの高度をかせぐため、なかなかハードな上りになりました。 とにかく ゆっくりとした歩みを心がけますが、 岳沢までの斜面よりも勾配がきつく 300歩登っては息を整える上りでした。 自分はね。 相棒は相棒なりにきついようでした。 |
|
山荘手前にヤマネがうずくまっていました。 上高地のビジターセンターにかわいいぬいぐるみのある ヤマネです。 こんなところに出てきちゃだめだよ。 葉っぱで包んで草陰に戻してあげました。 |
|
9:30 西穂高山荘キャンプ場に無事到着です。 30張り張れるそうですが、なかなか狭いスペースです。 早めに着いたのでいい場所に張ることができました。 けっこう、きつかったんだよ。 ようやく着いたんだよ。 |
計画では、この日はここまでの行動でテント場を確保し、明日の西穂高山頂登破に備えて、行っても西穂高独標までのはずでした。しかし、思っていたより早く山荘に到着し、いつものように気持ちがはやって山頂まで行くことになりました。
10:30 ザックにカッパと水筒を入れて 西穂高岳へ出発しました。 目の前に丸山が見えます。 行けるかなぁ。 行けそうな気がする。 |
|
丸山山頂です。 丸山まではストレスはありません。 スニーカーでも無理では無いかも知れません。 景色はいいな。 |
|
後ろに八ヶ岳が見えました。 ロープウェイから来た方々は ここがいいかもしれないですね。 北アルプスがきちんと見えます。 |
|
稜線の先に西穂高岳独標が見えます。 行っていない峰は結構遠くに見えます。 あと30分ぐらいだと言うのですが 本当にそのくらいで着くのかなあ。 |
|
その先に 穂高連峰がそびえます。 どれが西穂高なんだろう。 どこまで歩くんだろう。 |
|
西穂高岳独標に到着しました。 大学生のパーティが独標直下で下山してきました。 なんとかすれ違って到着! ここからの眺めは想像していたよりパワフルでした。 |
|
11:30 山荘から1時間 コースタイムより30分早い到着でした。 ザックはほとんど空荷なんですが 疲れからか不思議と重く感じます。 |
|
目の前にピラミッドピークが見えます。 ここは11峰。 西穂高山頂まであとあと10峰あります。 まじか。 |
|
西穂高岳まで 全部で大小13のピークがあります。 なかなかおもしろい岩場が続きます。 楽しんで歩くためにも 安全に登るためにも 一番必要なものは体力です。 毎回そう感じています・・・ |
|
12:30 ピラミッドピークに到着しました。 歩き始めて6時間 そろそろ・・・ |
|
ここまでも なかなかハードで疲れました。 30分休憩を取ってしっかりエネルギーも補充しました。 相棒のバックから次々に食べ物が出てきます。 さすが長いつきあいです。 もう30分 歩く元気が出てきました。 |
|
西穂高山頂への岩場です。 ガレ場が続きましたが 最後は滑りそうな一枚岩の直登でした。 三点支持を選べるコンディションだと それほど難しくは無いのですが、 混雑していて別ルートをとったりすると ちょっと複雑になります。 |
|
13:30 西穂高岳山頂に着きました。 山頂直下の岩場はちょっと気を遣う岩場でした。 これで穂高をすべて登りました。 達成感は半端無く、山をやっていてよかったなぁと 心から思います。 |
|
この時間になると雲が上がってきます。 目の前に 赤岳 天狗の頭 ジャンダルム 奥穂高 が連なります。 山頂から前穂高岳も望めます。 雲が切れれば 左側に槍ヶ岳も見えるはずです。 もうたまらん! |
|
14:20 1時間近く山頂でのんびりして下山にかかりました。 雲が上がってきました。 みるみる稜線が消えていきますが これも好きです。 |
|
厳しい岩場をふりかえります。 下りは気を遣いました。 でもこれが安全に繋がります。 っていうか、 この岩場も好きになっています。 |
|
ヘルメットは必須ですね。 谷間からガスが上がってきます。 これが好きです。 マイナスイオンのシャワーです。 たまりません。 |
|
岩場とガレ場が繰り返されます。 岩場を超えるたびに 2年前のキレットを思い出します。 |
|
岩場の○の印を見失わないように進みます。 ガスがここまで上がっていたら なかなか厳しい環境になるかもしれません。 |
|
谷間に車をおいたアカンダナ駐車場がある 平湯の町が見えます。 すげえ 昨日あそこにいたんだ。 |
|
ピラミッドピークが先に見えます。 テンポよくピークがあって 面白い岩場です。 疲れはあるけど おもしろさが先行するかな。 |
|
チャンピオンピークの先が ピラミッドピークです。 見ているより 登りやすい岩場です。 北アルプスの入門に本当にいいです。 |
|
ピラミッドピークです。 そろそろ足に来て 笑顔が・・・ |
|
釣り尾根と 前穂高岳が望めます。 前穂高には2回登っています。 それぞれの思い出がよみがえります。 だから また行くんだね。 |
|
梓川と上高地です。 ここから登ってきたんだなぁ。 きついはずです。 起きてからほぼ12時間。 歩く時間は10時間とはいえ さうがにねぇ・・・ |
|
1時間40分で山荘まで帰ってきました。 お約束の生ビール! うまい! マジうまい! |
やっぱり山はいい!
満足して山荘に着きました。
これから暮れていく山で、夕日を見ながらゆっくり過ごします。
これが好き!
この時間が好きです。
達成感の後の時間や、
次への高揚感が入り交じる時間です。
とにかく
こなきゃ味わえないからね。
空気が冷たく感じられるようになりました。 真夏です。 ダウンを着て過ごす贅沢 |
|
キャンプサイトはすでにいっぱいです。 30張りサイトに 40張り以上張られています。 ここには 幅寄せとか あおりとかないからねぇ。 たがいに お互い様です。 |
|
場所を確保して 夕日を待ちます。 いい時間です。 |
|
テントサイトは上にもありました。 山小屋には いつから泊まっていないんだろう。 大学生の時の 槍ヶ岳山荘が最後だった気がします。 しらないおじさんの 足が両隣にありました。 |
|
夕日に照らされて 少しずつ山が焼けていきます。 |
|
少しずつ 少しずつ・・・ |
|
小屋の後ろに 夕日が沈んでいきます。 なんか 感動。。。。 |
|
トリカブトがあちらこちらに 咲いていました。 みんな 猛毒だと知っているのでしょうか。 毒のある花だからこそ その美しさに魅了されます。 季節が早いなぁ。 |
西穂高山荘での朝です。
今日は西穂高岳をとりそのまま下山する予定でしたが、昨日のうちに山頂を踏破してしまったので、稜線がつながっている焼岳まで足を伸ばすことになりました。これがなかなかハードな行程になりました。
8月11日 山の日の朝です。 2時過ぎから山屋が動き出し 日の出前にはほとんどテントが撤収されていました。 山屋は午前2時から動き出します。 上高地で 「まだ5時ですよ!」 と怒っていた関西弁の方々に ここに来ていただきたい。 山屋を知っていただきたい。 |
|
朝食をテラスで食べて 朝日を待ちます。 朝日を待つっていい時間だと思います。 子どもたちも 見るべきだなぁ。 |
|
東側の稜線が 明るくなってきました。 |
|
雲が明るくなります。 | |
日の出です。 乗鞍岳が赤く焼けています。 きれいです。 3年前の5月 この山頂からスキーで滑降しました。 思い出します。 いい山でした。 |
|
6:15 準備が整いました。 さあ! 焼岳に向けて出発です。 写真でびっくりしましたが すでに日焼けで顔がむくんでいました。 日焼け止めは必要ですね。 |
|
登山道の途中から 焼岳が垣間見えます。 出発直後は 同じ目線の高さでした。 しっかし遠い・・・ |
|
数十分下ると 焼岳への分岐が現れました。 実はちらっと ここから上高地に帰りたいなぁと思いました。 それほど 見える焼岳が遠いのです。 |
|
歩くには気持のよい道が続きます。 遠いかなぁ なんて 考えないようにして 今の道を楽しみます。 |
|
木々の間から北アルプスが垣間見えます。 | |
焼岳が近づいて来ました。 何度もアップダウンを繰り返しました。 心が折れかかります。 ここからすごい下りなんです! なんで下るのだ・・・ |
|
9:30 ようやく ようやく焼岳小屋に到着しました。 3時間15分かかりました。 かかったって言うより 3時間歩いたら着くんだなと言う 変な感動がありました。 50cm弱の小さな一歩の積み重ねが 遠くに見えたところまで連れて行ってくれるんですね。 |
焼岳小屋に着いたときには、半分心が折れていましたが、おいしいジュースを飲んで心が回復しました。小屋の主人からの情報では、山頂まで1時間半の行程だそうです。荷物を小屋にデポして、ほとんど空荷で出発しました。
10:00 小屋を出発しました。 焼岳は活火山です。 ここまでの登山道でも 硫黄のにおいがしましたが、 山腹から硫黄が噴き出していました。 この山は 穂高山系とは違う雰囲気でした。 ヘルメットを推奨していましたが、 落石プラス噴石を警戒しています。 すげえ山だ。 |
|
11:15 ほとんど写真を撮る余裕もなく ヘロヘロで山頂に到着しました。 砂滑りの斜面も多く、 岩場と違う気を遣う登りでした。 下りはもっと気を遣うかな。 目的まで回り込まない 直登です。 |
|
穂高連邦が見えます。 これがいい! |
|
昨日は あの西穂高山頂にいたのですね。 人間の一歩ってすごいですね。 疲れるはずですが 50cmの積み重ねが この稜線をつなぐのですね。 あー 感動!!!!! |
|
そして 今日は目の前の稜線を歩いて ここまで来たんですね。 すげー! |
|
今回槍を見ることはあきらめていましたが、この焼岳から見ることができました。 2年前は、あの槍からの稜線を二人で歩いたのです。 よく歩いたなぁ。 ここから見える稜線はほとんどすべて歩いています。 思いがけず 焼岳からの展望が素晴らしく感動しました。 それぞれの穂高から見るときは その穂高は全体をとらえることができないのですが ここからはほとんどすべて把握することができました。 |
|
まだ雲は上がってきません。 日差しが容赦なく降り注ぎます。 この日差しで焼けました。 乗鞍での雪目で学べていません・・・ |
|
30分以上ゆっくり景色を楽しみました。 目に焼き付けて下山を始めます。 中ノ湯からの登りは 焼岳小屋からの登りより登りやすいようです。 まだ小さい男の子や小学生の女の子も登っていました。 ヘルメットは外さない方がいいよ。 |
|
12:20 焼岳小屋につきました。 下山途中にふり返ると あーよく登ったなぁ と声が出てしまう迫力で 焼岳がそびえていました。 登りながら 「下りは気を遣うなぁ」 と感じていましたが、 下りは割と足場がしっかりしていました。 安全でした。 途中雲かと思って手を差し出したら 湯気でした。 活火山なんだぁ。 |
焼岳小屋から上高地まで下山します。
ルートタイムは3時間です。
この3時間をなめていました。
13:00 登山靴をしっかり絞めなおして 上高地への下山にかかりました。 ここから上高地までのルートタイムは3時間。 フル装備下山の3時間は 気をつけないと間違いなく足に来ます。 覚悟をして踏み出す最初の一歩です。 |
|
くさり場や くさり場があるの? |
|
はしご場が連続しています。 はしご場って聞いてないし・・・ |
|
まるで 重太郎新道のようです。 北アルプスへの直登ルートだと やはり意識しないといけなかったようです。 |
|
焼岳ルートをなめていました。 体力が温存されていて コースを楽しむつもりで臨めば 変化があって楽しいコースだと思います。 |
|
一度コースを踏み外し、やぶ漕ぎをしてしまいましたが なんとか立て直し 15:00 2時間かけて登山口まで帰ってきました。 いやぁきつかった・・・ まじできつかった・・・ |
|
無事の下山を祝って キャンプ場の食堂で打ち上げをしました。 むっちゃ飲んでたくさん食べました。 この瞬間が好きです。 相棒のおかげです。本当にありがとう! |
最終日の朝です。 天場はいっぱいでしたが、 逆に孤立したいい場所で過ごせました。 |
|
来た時と同じ景色が広がっています。 30年前と全く変わらない!!! |
|
ただ違うのは 歩いた稜線と登った頂がふえていること。 |
|
ここから見える稜線は、今回でほぼ歩きました。 うれしい! それも、 二人で歩いてきました。 ここは二人の歴史です。 |
|
河童橋周辺のショットです。 日焼けで顔がむくんでしまいました。 次はサングラスをぜったいかける! |
|
今回は西穂高岳がメインでしたが 下山してみたら 焼岳のインパクトが強すぎて焼岳抜きには語れない山歩きになりました。 焼岳はファンになりました。 10時間以内の日帰り登山ができそうです。 空荷ならビギナーも楽しめそうです。 |
|
8:30 アカンダナ駐車場へのバスに乗車しました。 この景色が好きです。 また来ます。 |
|
バスの中から 上高地帝国ホテルが見えます。 「氷壁」に出てくるホテルです。 この秋泊まろうとしたのですが すでに予約でいっぱいでした。 |
|
大正池ホテルです。 大正池は焼岳ができたときの噴石が 梓川をせき止めてできた池なのだそうです。 また今度ゆっくりこよう。 |
|
バスの窓から 大正池と焼岳が見えました。 この焼岳の噴火で山ができ、 梓川がせき止められて大正池ができたそうです。 自然ってすごいです。 |
思えば、二十歳前の大学生のころに二人で上高地に自転車で入り、
それから何度もここを訪れました。
これからも何度も来ると思います。
本当にいい山です。
娘が北アルプスのファンになり
ついには一人で奥穂高を登頂したりしています。
こうやって山屋が続いて行くのですね。