猛吹雪恐羅漢

H29.1/20-22


カシミール3Dで作成

日曜日に予定されていた研修会が延期になって、土日あきました。
西日本は今季最強の寒波到来。
もう行くしかない!!
金曜日、降りしきる雪の中を恐羅漢に向けて出発しました。

雪が降り積もる中、恐羅漢に到着したものの
一台スタックすると、後ろの車もスタック。
何台かの車をみんなで押して、9時過ぎに、ようやく駐車場に着きました。
朝には雪は止んでいました。
7時45分
1本目のリフトに乗りました。
バーンは思ったより硬く、
時々はねとばされます。
でも、北海道で学んだことを生かそうと、
貪欲に攻めます。
父ちゃんin立山
この日天気は晴れ。
山肌がきれいに見えます。
午前中、ゲレンデで練習したら
今季初の稜線へ。
 

12/25山頂に上がったときはまだブッシュがいっぱいありました。
今回は
 
雪で覆われて、冬化粧の恐羅漢になっていました。
山頂は明日の楽しみにして、稜線を古木に向かいます。
稜線に入れば入るほど、雪は深ふかふかになっていきました。
声をあげながら木々の間を縫って進みます。
 母ちゃんin稜線
そして、今季初の古木との出会い。
お兄ちゃんの就職を報告して、
古木によろしくという妹の言葉を伝えて・・
ここに来ると本当にほっとします。
 
この日のごほうびはまだまだクマザサが出ていて、
木々の間がせまく、難儀しましたが、
この風景の中を歩けることが本当に幸せです。
 
 雪に埋もれる幸せ。
かわべルートも、何度も玉砕しながら踏破しました。
 
 朝7時45分から始まった一日はまだ終わりません。
17時にいったん終わり、17時半からナイターに突入です。
 
 圧雪したばかりのバーンは、こんなに贅沢でいいのかと思うほどでした。
なんだか上手になったかも…
そんな幸せな気持ちにさせてくれました。
父ちゃんナイター   母ちゃんナイター
この日は林間を2本上がったので、思ったより汗をかいていました。
日が落ちて、冷たい風が吹きだすと、どんどん体が冷えてきました。
明日も楽しむために
11時間楽しんだ一日目にピリオドを打ちました。


そして、夜中待望の雪が降り出しました。
これは、もう行くしかありません。
5時の早朝にもチャレンジです。
早朝。
降りしきる雪が最高のバーンを作ってくれました。
今までの中で、一番早い滑り、
そして自分がイメージしているフォームで滑れたような気がします。 
 
 
父ちゃん早朝   母ちゃん早朝
 1時間早朝を滑り、シュプールのない立山を滑ったら
山に向けて出発です。
昨日の午後
雪はどんどん降り積もり、山を埋め尽くしていきます。
風が時折強く吹き、雪煙を舞きあげ、山の姿を変えていきます。
美しく、魅力的な顔から、冷たく厳しい顔へ・・。
山頂の積雪は1m20cnでした。
降りしきる雪で、何も見えません。
止まると、あっという間に凍りついてしまいます。
すぐ旧恐羅漢に向けて出発しました。
 
 
 父ちゃんin稜線1
こんな風景を見るのは久しぶりです。
あまりに雪が深すぎて、何度も通っている稜線も
どこを歩いているのか分かりません。
ガーミンで方向をとりながら慎重に進みます。
 父ちゃん稜線2
 
 一歩一歩互いのシュプールを確認しながら、
ようやく旧恐羅漢山頂につきました。
シールを外すために、薄い手袋につけかえていると
寒さで手が動かなくなります。
鞍部まで戻って、次は、台所原に向かいます。
少し離れると、姿が見えなくなってしまいます。
母ちゃんin台所原
ここで道を外すことは命取りです。
目印はなにもないし、深雪で山の景色は一変しています。
今まで一番緊張したナビゲーションでした。
何度も立ち止まっては、方向を確認します。
進んでも進んでも同じこの景色。
違う世界に迷い込んだのでは・・と、不安になります。
 ようやく広場につきました。
心からほっとしましたが、実はここからが長い・・長い…
 
雪が風で飛ばされて、歩きやすいところもありましたが、
ふきだまりになっているところは、膝まで埋まります。
ラッセルを後退しながら、林道終点を目指しました。 
 
 1時間後、ようやく林道終点につきました。
吹き上げる風が、所々に雪庇を作っています。
再び、シールを付けて上がったのですが、
相棒の手の感覚がなくなりました。
濡れることは怖い・・・
 
天気が違うとこんなに違うのですね。
昨日とは違う古木の姿。 
でも、出会えてよかった。
降りるまで見守っていてくださいね。
 
 ごほうびルートは、雪が吹き溜まりになっていて、
下りもすべて歩きとなりました。
板は完全に雪の中で自分の足がどうなっているのか分かりません。
膝まで埋まりながら、とにかく前に進むしかない・・
 
 ルートを外したのではないかと心配しましたが、
百本杉に出会えました。
知っている景色に会える。
それがこんなにうれしいなんて…
 
 まつげは凍り付き、
汗をかいたゴーグルからはつららがぶら下がっています。
すさまじい氷の世界から生還しました。
 
カヤバタのリフトを見た時は本当にうれしかった。
9時から上がり始め、14時。
とても、長い5時間でした。
ゲレンデで北海道で習ったフォームを確認し、
稜線でいろんな顔の山と出会い、
ナビゲーションの難しさも確認し、
そして、何よりこの厳しい状況を乗り越えることができる体力になったことを確認できました。
本当に、ありがとう
恐羅漢

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