2014.9.15
山口県
高岳(1040.7m)・法師山(905.8m)
クオーツバレ6:00~高岳8:00~法師山13:00~願成就温泉15:00
ですが、これは一度もルートを外さなかった場合です。ルートを大きく外してしまうと、下山できなくなる恐れがあるのでさすがに緊張します。
前泊していた願成就温泉を6:00時に出発して、6:30分にクオーツバレーを出発しました。空気がきりりと引き締まり、徳佐の町は雲が下りています。青空が綺麗で稜線がくっきり見えました。 クオーツバレーから登山口までは15分程度、ここから登山道を進みます.昨年の豪雨で谷が削られて、岩肌がむき出しになっている所もあります。 今はしっかり整備され、初めての人でも安心して登れるようになっています。 |
スタートして1時間20分。7:50分に桐ヶ垰に到着しました。 えぐられた谷はそれほど難しくはありませんでしたが、その上のガレ場が落石に十分注意しないと行けません。 国土地理院の地形図での桐ヶ垰は、実際の桐ヶ垰とは場所が違います。実際の桐ヶ垰は、地形図の南側の鞍部になります。 |
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8:30分。桐ヶ垰から40分で、高岳山頂に到着です。山頂三角点は林の中にあって展望はありませんが、少し進んで展望台まで来ると、眼下に阿東町が広がる景色が堪能できます。目の前には十種ヶ峰が姿を現し、山の奥には島々を抱えた日本海が望めました。 ちょっといい景色です。 |
高岳からの景色を堪能して、さあ、ここから法師山への縦走がはじまります。
8:45分スタート。高岳から縦走路へヤブをかき分けたとたん、左の尾根につかまりました。尾根がはっきりしない上に、深いヤブが踏み後を隠します。左の尾根から稜線に戻り、北東に延びるだまし尾根をかわして、965ピークから845ピークへ向かいます。 ヤブが深くなっていると前情報をもらっていましたが、深いササのブッシュは、ササの向きによって力強く行く手をふさぎます。引き返す気には到底ならないので、慎重に写真の県境杭を探しながら進みました。 845ピーク10:00着。845ピークまで、1時間以上かかってしまいました。ビバークの恐怖が・・・ |
845ピークから少しペースを上げます。お昼ご飯を法師山というのは無理のようです。
845ピーク10:00発。写真のような深いブッシュを平泳ぎしながら進みました。770までも結構深いブッシュでしたが、そこから863ピークまでもそれほど変わらずやぶこぎでした。県境杭を見失わないようにこだわって盛り土の上を歩きます。 県境杭毎にトップを交代しますが、770まで更に1時間以上。ブッシュに時間を食われます。770からできるだけペースを上げて、できれば法師山を14時台には着きたい。下山開始15時が限界です。 863ピーク横13:00着。ペースが戻りました。ここで少し遅い昼ご飯を食べて、13:20分出発しました。 |
853ピーク出発13:20分。法師山の鞍部に近づくと、歩きやすい植林地帯が広がっているはず。
863ピークから882まで、多少ブッシュは浅くなってきたものの、その中央から732へ向かう尾根につかまり、一度ルートを外しかけました。危ないあぶない。 882ピークからは、予想していたとおり東側に植林地帯が広がり、倒木はあるものの歩きやすいルートであっという間に分岐手前の鞍部に着きました。分岐着14:10分。法師山頂に向かいます。 法師山頂14:15分着。まったく何にも展望のない山頂ですが、山頂三角点に触れて満足です。 |
法師山出発14:30分。谷を下りずに、願成就温泉へ向かう県境を下ります。
だまし尾根が非常に多くて、コンパスワークの練習をするのにはもってこいのルートです。そうだったはずなのですが、ルートはめちゃくちゃに荒れており、法師までの稜線のブッシュが懐かしくなるくらい倒木と背丈以上の大藪でした。数メートルのトラバースで体力を使い切ってしまうほどヤブが育っていて、629で気がついたら16時を回っています。
ここはもう使えない・・・
野坂堤が見え始めて、鞍部に出るまでこれでもかと思うくらいの急斜面の大藪でした。鞍部から谷に入って林道に出るまではようやく多少の踏み後をたどることができました。道が見えたときは本当にほっとしました。
17:00時。願成就温泉に着きました。
あと1時間遅れていたら、明るい内に下りることはできなかったかもしれません。稜線や下りで尾根を間違えていたら、山の中でビバークすることになっていたかもしれません。手強い山でした。特に高岳から法師山への稜線は、人の踏み後もほとんど無くなっていて、素人が簡単に踏み込んではいけない山になっています。
3人がそれぞれの目的を果たし、自分の体力にも自信を取り戻し、踏破距離11km、累積標高差980m、総時間10時間半のツアーが終わりました。