大崩山

おおくえやま
1643.3m
宮崎県延岡市北西部
H25.10.13


カシミール3Dで作成


 職場が下関に移って、九州へのベース基地ができました。3連休を使って、今回は宮崎の名山、大崩山(おおくえやま)に登ることにしました。
 土曜日に九州を南下して大崩山の麓にある「美人の湯」を目指します。午前11時に下関を出発し九州道から大分道に乗ります。大分道の湯布院PAからは、前回霧の中を登った由布岳がきれいに見えていました。
 大分道を降りて更に南下しますが、先週の台風で「美人の湯」につながる国道207号が土砂崩れのために全面通行止めとなっていました。仕方なく山道の迂回路を使って、午後5時、美人の湯駐車場に到着しました。 

 美人の湯駐車場には、すでに数台の車が停まっており、それぞれの車の横にはテントが立てられています。寒気もそれほどではなく、星空の元穏やかな夜を過ごせました。前回の由布岳登山を思うと幸せな夜です。
 次の日は3時半には起きて5時には林道奥の登山道入り口まで移動しました。山頂まで登ってコースを周回すると、一般的に10時間かかると情報を得たからです。林道脇にはすでに何台もの車が停まっており、この山の人気のほどがわかります。
 ライトを持って5時半に歩き始めました。大崩山小屋までは30分。道はしっかりしているので、ほとんど迷うことなく小屋まで進みます。小屋までゆっくり45分。小屋に着く頃にはライトを付けなくても様子が分かるくらい明るくなっていました。

6:11 危なっかしい橋を渡ります。  6:15 山小屋に到着しました。 6:30 最初のロープ場です。

 祝子川から尖った小積ダキが見えます。クライマースポットとしても人気があるそうです。川にかかっていた丸木橋は、その跡を残してなくなっていて、代わりにロープが下がっていました。しかし、ロープまでたどり着く足場が無く、飛び移るにも幅が広すぎます。岩を越えながら少し上流に上がり、ようやくなんとか飛び移れそうな場所を見つけました。
 二つの岩屋を越えて、わく塚コースを進みます。テーピングが至るところにありますが、迷うことはありません。ガレ場を越えて急登に入ると、展望岩までもう少しです。 

6:50 小積ダキ 6:55 かかっていた橋がなくなっています。
6:67 気持ちは分からなくもありません・・・ 7:21 テープをたどって進んでいきます。
7:24 この岩の間を通っていきます。 8:06 急登にはロープがかかっています。

 8時過ぎ。袖のダキ展望台に到着しました。目の前に立ちはだかる大岩の壁に感激です。

8:10 袖のダキ到着 立ちはだかる大岩の壁 袖のダキ展望台

 岩の上には大きなパーティがいて賑やかでした。そこから、下わく塚、中わく塚、上わく塚と、何度も急登を降りては何度も急登を登り帰すことを繰り返します。はしご場やくさり場が何度もあり、スリリングなアップダウンの連続です。塚に上がらない迂回路もありますが、せっかくだから全ての塚によじ登りました。

下わく塚

乳房岩 8:45 下わく塚 下わく塚から中わく塚を望む

中わく塚

8:54 中わく塚 9:05 中わく塚到着

上わく塚

9:46 上わく塚到着 奇岩をうしろに 中わく塚を望む

 中わく塚を過ぎてリンドウの丘分岐まではそれほど時間はかかりませんでした。ここから山頂をとらずに坊主尾根コースへ向かう人も少なくないそうですが、我々は迷わず大崩山山頂を目指します。いままでに比べたらわりとなだらかな稜線を登っていきます。お腹がすいてへろへろでしたが、今日の登山の目的「大崩山山頂」に到着しました。


10:47 山頂到着

 ほとんど視界のない山頂でしたが、やっぱり天気がよいと気持ちがよいです。5:30分に出発して、すでに5時間半近く経っています。健康な身体に感謝です。
 さあここからリンドウの丘分岐まで引き返し、坊主尾根コースを下山します。リンドウの丘やテラスは昼食をとる人たちで賑わっていました。そこを過ぎて坊主尾根コースです。坊主尾根と言うだけあって、なめらかな岩の家をロープや梯子を使ってひたすら下っていきます。ここまで梯子が多いとさすがにお腹いっぱいになりそうです。でも、登山客のために苦労して梯子やロープを架けてくださった先人の方に感謝です。おかげで安全に下れます。

テラスを越えて、小積ダキへ向かいました。

12:45 小積ダキ到着 象岩 眼下を望む

小積ダキからは、ロープと梯子の連続です。

気が引き締まる注意看板です。 13:02 ワイヤー場をトラバース 13:09 坊主コースと呼ばれるだけあって・・・
13:10 何度もあらわれるはしご場 小積ダキが垣間見られました。 13:27 坊主岩のたもとをトラバース

登山口に到着しました。

16:10 無事下山 登山コース 車も無事でした。

 今日の相棒は絶好調でした。登りも下りも本当に楽しそうで、一緒にいる自分も楽しくなってきます。いつか行く北アルプス縦走のための練習にと思って、ハーネスとカラビナを準備しておきましたが、結果として岩が乾いている今回の山歩きにはあまり必要ありませんでした。雨が降って岩が濡れるとコースは一変しそうです。その時にはさらに丁寧に、カラビナが必要になってくるかもしれません。
 途中林道跡に踏み込んでしまい、往復の1時間を加えてしまいましたが、下山は午後4:10分。10時間半を超える山歩きでした。

聞きしに勝る名山「大崩山」本当にいい山でした。


OutDoor Log