安蔵寺山

(あぞうじさん)
1263.2m
島根県吉賀間地
H25.3.31


カシミール3Dで作成
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平成24年度最後の日。
一人きりの部屋が広すぎて、遅くなっていることを承知で出発してしまいました。

 行きは錦川を北上。満開の桜を見ている人たちで一杯です。
懐かしい錦川。止まらずにまっすぐ進みます。
六日市インターを過ぎて、木部谷温泉の看板から右へ。
ひたすら山道を進み、滑峠(ぬめっとう)から右へ。
霧と雨。久々の一人登山はやっぱり不安から始まりました。
分岐から30分弱。
ようやく阿蔵寺トンネルにつきました。
ここまで、家から三時間。
山に上がるには少し遅い時間。
車を左側の広場に止めて、
トンネル右手の看板から、
登山を始めました。
雨足と自分の脚力の競争?
霧に煙る尾根道に気持ちは駆け上がっていきます。
尾根道に出ると、すぐ樹齢600年といわれるミズナラの巨木に出会いました。
恐羅漢の古木を思い出します。大きな木に出会うとなぜかほっとします。
 
晴れていればブナ林をゆっくり眺めて歩きたいのですが・・・ 
 
 この安蔵寺山1.8kmからは結構アップダウンがありました。
これは、帰りもすんなり帰れそうにありません。
下りは駆け足になりますが、登りで一気にペースダウン。
久々の登山。まだ体ができていなかったなぁ。
不安ばかりが募ります。
トンネルから43分。山頂に到着しました。
天気がよければ、展望もよく、登山客で賑わうのだろうと思われる広い山頂。
今は、10m先も見えないほど、霧に覆われ、山頂はしんと静まりかえっていました。
  山頂直下の安蔵寺山観音にお参りさせてもらいました。 
これからも安全に登れますように・・・
帰りのアップダウンを考えるとのんびりしていられません。
 いつものように、三角点にご挨拶をして立ち去ろうとすると、一条の光が差してきました。
不安だらけの一人登山の始まり。また来てもいいんだよ。と言ってもらっているようで・・・・
思えば大事な人が去ったときに、いつも山に来ていました。
山はいなくなったり、どこかに行かない。いつもそこにいて迎えてくれる。
ありがとう。
ありがとう。
 ふと差した日差しが夢のように、大粒の雨が落ちてきました。
転がるように山を下りて、車を見たときはいつもほっとします。
 
 帰りは、桜を愛でる余裕が出ました。
あちこちでこぼれ落ちそうな桜が咲き誇っています。
 
でも、やっぱりこの桜が一番きれい。
「お帰り。」
暮れなずむ街に浮かび上がる桜が迎えてくれました。
今年も咲いてくれてありがとう。
                                                                                              

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