高山

(たかやま)青海島

319.9m

H21.9.24


カシミール3Dで作成

 雨乞岳を下り、191号線を東に進み、青海島に向かいました。

日本海の海は澄み切っていました。海の向こうに今から登る高山が見えました。 青海島に入るとすぐに左折。県内最大のラングーンと言われる波の橋立が左手に見えました。
青海バス停に車を停めさせてもらい、登山開始。 集落に入り十字路を右折すると清福寺
清福寺から北に向かうと左手に
“高山登山口2.8km”の道標。
横木の階段が垣間見えるも、
入り口からすでに荒れ加減の様子。
「道は良好」という事前に調べた情報を
少し疑いつつ、足を踏み入れてしまいました。
横木の階段が見えていたのはほんの数分でした。あとは、生い茂るシダに足元は全く見えなくなり、わずかに残った踏み跡を外さないように、シダに押されて谷に転げ落ちそうになりながら進みます。シダの中に聞こえた物音。早い動きとシダの揺れ具合から大きな動物ではなく、サルかなと思いながら足がすくみます。カウベルをわざと振り回し、人気のない山の中に響くように鳴らしながら進みました。
バス停から40分。縦走路分岐につきました。右手に見えるのは烏帽子岳のようです。
これだけ立派な道標が建っているのですから、かっては多くの人が通っていたと思われるのですが、人が作った道は人が通らないと作る前よりももっと荒れてしまう。今までいろんな山で実感したことですが、ここにも当てはまるようです。
寺山・烏帽子ヶ岳への縦走路。
すでに廃道となっているらしい・・
木斛山を経て高山に通じる北西へ延びる道
こちらも変わらないかも・・
眼下に高山林道を見ながら、崩れかけ細くなっているところを慎重に過ごし、登っていくと10分ほどで、木斛山に出ました。標高225mと書いてありますが、これは間違いで、地図の241mのピークが木斛山であり、“もっこくやま”と読むようです。展望台では・・到底ありえません。
木斛山からの下りは、久しぶりにシダの海の中を泳ぎながら進みました。シダの向こうに見える海を見る余裕もなく、ひたすらシダをかき分けて進みます。かすかな踏み跡を足で探りつつ・・早く陸地に着きたい・・
やっとの思いで、林道まで下りました。
ここまで1時間。長かった・・。
ガイド本にはここから更に二つのピークを越えていく
東登山口が紹介してありましたが、
到底そこを通ろうという勇気は残っておらず
遠回りでも踏みしめて歩けるこの車道を通って
西にそびえる高山まで辿り着くだけの気力をつなぎます。
オートキャンプ場に辿り着くと、今下りてきた道は通行止めでした。
オートキャンプ場は、シーズンオフに入ったのか、人気もなく静まりかえっていました。ここからはあと1.4km。
何とか山頂まで辿り着きたい・・・。
車道はすぐに終わり、道幅はあるもののやはり道は荒れ加減・・。
時折見かける“山頂まであと km”という看板は時には本当に残酷に思える時がありますね。
ここで、またもや物音が。
向こうも怖いのだろうけど、私も怖いんだよー

高山山頂
最西端に位置する高山からの展望。
海軍が建設した監視所跡。草に埋もれつつあった 展望所を表す看板 東登山道は草に覆われていました。

重い足を引きずって車道を下りながら、素晴らしかった山頂の景色を思いだし、山頂までたどり着けたことに感謝しました。
苦しいこともあるけれど、やり終えたあとの充実感が、心を軽くしてくれます。
人里に出ると、種の郵便屋さんになりはてた自分の姿が急に恥ずかしくなり、体中にまとわりついた種をはらいながら車まで戻りました。

       40分        10分     10分      25分          30分   1時間 
青海バス停 → 縦走路分岐 → 木斛山 → 高山林道 → オートキャンプ場 → 山頂 → 青海バス停
                                                


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