小室井山
こむろいさん
1,072.2m
H14.12
広島県吉和村
カシミール3Dで作成
平成14年12月。思いがけない大雪の情報に、急いで仕事の段取りをつけて広島吉和村に向かいました。今回の目的は、今シーズン初めてのクロスカントリースキーです。もみの木森林公園までの山越えは、雪が多少残っていたものの、スタッドレスにチェーンを巻くほどでもなく、スムースに到着することができました。
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駐車場から見上げたゲレンデは、太陽の光に照らされてきらきら光っています。いつものゲレンデ越えのコースでスキー場奥のクロスカントリーコースの入り口に向かい、小屋の横でしばらくダウンヒルを楽しみました。クロカン5年目の子どもたちは慣れたものです。もう大人の手を借りることはなくなりました。バージンスノーにスロープをえがいています。 |
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そり広場 |
スキー場横の小屋 |
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南側のテニスコートに向かうコースは、コナラなどの木々の間をぬけていく静かなコースで私たちは大好きです。動物たちの足跡は思ったより少ないのですが、雪に埋もれたテニスコートの横をぬって進んでいきます。天気がものすごくよくて、一枚ずつ服を脱いでいきました。半袖になってもいいくらいの陽気ですが、雪の質がすごくよくて、サクサクと進むことができました。 |
テニスコート付近 |
南側のコースを1時間くらいかけてぬけて、北側のサイクリングロードに入ります。設置されているクロスカントリーコースとは多少違うようなのですが、この途中から小室井山へ通じる登山道路へ入っていくので、このコースを使います。サイクリングロードとは言っても、真っ白に染められた風景は山奥に入ったような気持ちにさせてくれます。所々ブナに生えた宿り木を見つけながら進みました。子どもたちの進む早さにもう着いていけません。 |
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サイクリングロード |
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登山道に入ると、それまでの風景とは一転して更に深い雪世界になりました。雪の重さでしなったモミやヒノキの枝の雪を払うと、反動で雪が舞いあげられて周りに雪が舞います。遊びながら、坂に息を弾ませながら2つこぶを越えると、小室井山への標識が現れました。本当はこの日はここでサイクリングコースへ向かうつもりだったのですが、あまりの雪質の良さと子どもたちの技術の進歩に驚いて、小室井山行きを決断しました。 |
小室井山への標識 |
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標識から小室井山までは、実は結構急な登りがあります。夫婦では何度か来ていたのですが、このコースは子どもには無理じゃろうと家族でくることは半ばあきらめていました。しかし、実際やってみると急な坂を子どもたちは登っていきます。以前私たちが板を担いだ急坂もいつの間にかクリアです。子どもたちの成長に目を細めました。ブナの間にきれいな青空が広がっていました。 |
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ブナ林の間を・・・ |
ひたすら着いてゆく・・・ |
小室井山頂到着!
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山頂に到着したのは午後1:30分。出発して3時間以上かかりました。GORP(携帯食料)で食いつなぎましたが、お父さんと大輝君はすでに限界でした。雪を踏み固めて座れる場所を作り、お湯を沸かしていつものカップヌードルを食べます。この瞬間がたまらない。雪は70cmちかくつもっていましたが、不思議とそれほどの寒さは感じませんでした。 |
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昼食 |
山頂標識 |
小室井山からの下りが今回最大のイベントです。登山道を下るわけですから、道は狭いし勾配は急だし、スリリングなコースがずっとしたまで続きます。雪質に助けられていい具合にブレーキがかかって気持ちのよい下りです。時々雪に板を取られて派手にこけますが、雪の中に体ごと埋め込まれるだけで痛くはありません。苦労してここまで登ってきた最高のご褒美です。
サイクリングロードまででたら、ゴールのもみの木森林公園まで後もう少しとなります。今日が終わる寂しさに歩みが少し遅くなりますが、今回の行程は実に充実した行程で、心から満足しました。15:30分。スキーに助けられて思ったより早い下山でした。