石城山

(いわきさん)熊毛郡田布施町・大和町
350.1m
H15.5.27


カシミール3Dで作成

 子供の頃登ったような記憶があるこの山は、古代遺跡群が山を囲む不思議な迫力がある山です。山腹8合目あたりをぐるりと取り囲む四角く削られた石群は、神籠石(こうごいし)と呼ばれていて、古代の山城を形取っていた石だそうです。

 登山口は山を取り囲むようにいくつもありましたが、今回は山頂から見て北西の伊賀口から登り始めました。三鍛冶屋の集落から道を左折し、お土産屋さんの駐車場に車を止めて地図をもらいました。このお土産屋は「三国志城」と名付けられていて、なんと資料館まで存在していました。石城山と三国志は関係ないはずですが、古代遺跡のロマンがそうさせているのでしょう。

伊賀口登山道 大刀研ぎ石 試し切りの岩

 伊賀口からの登りはひっそりとした竹林の中の小道でした。むくりと突きだしたタケノコをよけながらさわやかに高度を稼ぎます。とにかく蚊が多いのには参りました。少しでも止まったら集まってくるので、体を動かし続けるしかありません。途中、「試し切りの岩」や「大刀研ぎ石」など、面白い名前の付いた石が鎮座していました。その信憑性のほどは分かりませんが、石城山のロマンを感じる面白い演出です。

苔むした山門 石城神社 高日神社

 石城神社の苔むした参道を通って、石城山の三角点を目指します。山頂付近は幾つかのピークが連なっていて、小高い丘状地帯になっています。二等三角点を確認して、山城の東門に向かいました。山腹をぐるりと囲む神籠石が不思議な魅力で存在しています。水門が口を開け、今にも水が流れ出してきそうです。そこからぐるりと左回りで北門、西門と巡りましたが、石城山の魅力はこの古代遺跡につきます。

東門付近の水門 北門神籠石 北門付近水門

 別所という部落から車で山頂付近まで行くこともできますが、古代のロマンを感じるならば、伊賀口などの小道を登ってみるのがいいでしょう。我々は、西門から登ってきたと同じ道を下って帰路につきました。