火の山

ひのやま
303.6m
H15.1.23



山口市秋穂二島

カシミール3Dで作成

 平成15年1月。いつかは相棒と二人で来ようと思っていた火の山山頂に、この度立つことができました。以前知り合いから、山口県のアルプスと紹介されたこの山は、山口県教育研修所の背景を雄々しく飾る山並みで、そのごつごつした稜線は恐竜の背中にも似て縦走の興味をくすぐります。今回は、午後からの山歩きなので、端から端までの縦走はあきらめて、火の山最南端から北端の陶ヶ岳までの稜線縦走としました。

 小雨のちらつく午後になりましたが、スタートの障害になるほどではありません。ヤッケを着込んで歩き始めました。整備された研修所裏のクロスカントリーコースから火の山最南端への登山道を登り始めます。雑木帯、シダ帯と植生が変わり、雲母花崗岩のごつごつしたロックサイトが現れます。雨で滑りやすくなった岩肌を注意しながら登っていくと、歩き始めて30分くらいで火の山最南端のピークへ着きます。
登山道入り口 ピーク直下のロックサイト

 展望の開けた場所から南側を望むと、きらら浜跡地が見えました。瀬戸内海を望むことのできる絶景の場所です。風が強かったので早めに切り上げて、北に稜線を進み次のピークを目指します。結構きつい下り勾配で、泥と落ち葉に足を取られます。鞍部からは地図上では左右に林道が着いているはずなのですが、すでにヤブに覆われて跡すらありません。続く登り勾配を登り切ると、第2のピーク姫山に着きました。
 姫山から火の山最南端を望むと、稜線の下り勾配は、ま下に落ち込むような傾斜があって驚きました。更に北に進路を進めて、次のピークの亀山に向かいます。亀山山頂から東にヤブこぎをして研修所裏手に出たことがありますが、このルートはヤブがきつくて勧められません。今回は更に稜線を北に進めて、火の山山頂三角点に向かいました。

セミナーパークを望む きらら浜を望む 火の山最南端
火の山山頂石鎚神社
 火の山山頂三角点までのダウンアップもきつかったのですが、山頂には石鎚神社があり、新鮮な感覚で疲れも洗われるようです。パノラマを楽しんで最後のピーク、陶ヶ岳へ向かいます。
亀山を望む 山頂から西を望む
 陶ヶ岳山頂は巨石群の上にあり、ここにも祠が鎮座していました。巨石群の東側には、岩肌に彫り込まれた仏像があちらこちらにあって、信仰の固まりという雰囲気がしてきます。寝釈迦様に手を合わせて下山を開始しました。ここらの岩肌には、たくさんのハーケンが打ち込まれてあって、ロッククライミングの練習の場であることを物語っています。岩の上から眼下を望むと、目もくらみそうな高度感があり、ロッククライミングの世界にはこれ以上足を踏み入れないようにしようかなと思ってしまうほどでした。
巨石群 陶ヶ岳山頂

 下山途中から雨足がはっきりしてきましたが、本格的な降りになるまでに車に戻ることができました。登り始めから下山まで3時間弱。アップダウンの激しい、ちょっとハードなイキングでしたが、その分変化にも富んだよい山を感じることができました。