かみなりが鳴ったときは


 山の上の天候は変わりやすく、稜線は落雷の危険でいっぱいです。かみなりが鳴ったときの正しい処置を知っておくことは、自分や子どもたちを危険から守る大切なスキルです。

どこが危険なのか

 この図は、野外救急団体OLOの資料ですが、山地での安全なポジションを示しています。見て分かるように、山頂はもちろんのこと、小高い場所も落雷の危険が高いのです。落雷によって生じる電気の通り道も危険です。くぼみやほらあなの奥なども電気の通り道になり安いということで、避難の場所に選ぶことを避けなければいけません。

どこが安全なのか

 上の図の、○印の場所が比較的安全です。雷の直撃を避けられるようなある程度フラットな場所で、地面を通り抜ける電気の通り場所になっていないような少し盛り上がった部分。また、どうくつの奥まっていない部分。木からある程度離れた林の中。などが安全なようです。

 高い木の真下はこれまた直撃の危険が伴いますが、木のてっぺんを、45度くらいの角度で見上げる位置が、安全だとOBSのインストラクターは言っていました。

  かみなりが鳴るようなところには近づかないことが一番良いのですが、

天候が急変してかみなりの音が聞こえたら・・・

まず!

 光ってから音が聞こえる時間を数えましょう。20秒以内にごろごろ鳴るようになったら、雷雲は7kmに近づいています。回避の行動をおこさなくてはいけません。安全な場所を見つけましょう。できるだけ、金属を身から離しましょう。

つぎに!

 かみなりの間隔が短くなってきました。7秒を切るようになったら、もう2km以内です。いつ近くに落ちるか分かりません。全ての金属類を身体から取り除いて、安全な場所に身を寄せましょう。

じっと我慢のその姿勢は!

 車の中避雷針のあるような建物の中ならば、なるべく壁から離れた位置に居ればまず安心ですが、野外の場合はそうはいきません。上記のより安全な場所で、スリーピングマットを2重に折ってその上に座りましょう。少しでも、耐電をするためです。そして、俗に言う体育座りをしましょう。その座り方ならば、もし電気が身体を通るようなことになっても、足のループを通り抜けて、上半身に影響が少なくなります。正座はお行儀が良いようですが、べた座りになるために電気のループができなくて、上半身まで通電してしまう危険性が高くなるのです。

早期発見!早期回避!これが鉄則です。


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