「野ぐそ」と言ったら顔をしかめる人もいらっしゃいますが、簡単でいてなかなか難しいのが、この
です。
人間が自然に入っていくこと自体が自然の生態系を壊していくという現実の中、それでも自然の中に入っていきたい我々にとって、いかに自然の生態系にとけ込んで人工的な足跡を残さずに用をたすかということを考えることは、我々に課せられた大切な使命です。
OBSのプログラムの中に、どのようにうんこをするかという学習があります。出る出ないは、これは本人の資質と健康管理の結果ですので、このプログラムではほとんどふれていませんが、めでたく便意をもよおしたときから、このスキルが必要になってきます。
Step1
まず、スコップを手に持って共同のキャンプサイトから離れます。少なくても200フィート(約60m)。川や水路が近くにあったら、それを越えてそこから200フィート離れましょう。タイミングを遅らせれば、この頃からpupu(うんこ)が顔を出してくるようになります。がまん。がまん。
Step2
歩きながら、大きな葉っぱを数枚手折っていきましょう。慣れない内は、荒拭き用に3枚。中拭き用に3枚。仕上げ拭き用に3枚。合計9枚用意することをお勧めします。葉っぱには虫食いのあとや、時に千切れてしまったりすることもありますので、3枚くらいを重ねて使うのが良いようです。
ちなみに、HIOBSでは、以下の葉っぱを推薦していました。
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| ストレートメイプル。俗称ムースメイプ ルと呼ばれる葉っぱで、ムースがこの 木の幹をかじるところからつけられた 名前です。 |
ハーブブッシュ。足に絡む下草と言う 意味だそうです。大きさも、手触りも、 これに勝るものは無いくらい心地よい ものでした。 |
Step3
必要によって寄りかかれる木などを見つけたら、足場を固めて、その中央に穴を掘ります。深さは20cmくらい必要です。あまり浅いと動物が掘り返してしまいますし、それ以上深いと、うんこを分解するバクテリアが土壌にいなくなります。
Step4
さあ。狙いを定めて落としましょう。用意していた葉っぱで丁寧におしりを拭いて、使用済みの葉っぱは穴に一緒に埋めてしまいます。もし、トイレットペーパーを使ってしまったら、それは必ず袋に入れて持ち帰ります。トイレットペーパーは、防腐処理がしてあるので、数年たっても分解されないのです。
Step5
小枝でしっかりこなしたら、元通りに土をかけてならしておきましょう。葉っぱをはらはらかけておく等の小技もいいですね。自分がいいと思った場所は、次の人も言いと思う場所です。何となく不自然に、小枝を刺しておくとか、×印を作っておくかしたら、次の人が掘り返して呆然とすることもなくなるでしょう。
山頂が近くなって植生が変わると、気に入った葉っぱがなかなか見つからなくなって途方に暮れてしまいます。用意のいい人は、葉っぱをストックしていたりしますが、山頂にはそれなりに良いものがあります。
です。
絡んだ杉の葉などを丁寧に取り除いたら、まるでコットンのような心地よさです。
ここだと思ったやぶに入ると、辺り一面トイレットペーパーが散乱していて、非常に不愉快な気持ちになった人は多いと思います。理にかなった野ぐその仕方を学習して実践することが、まず、我々にできる第1ステップなのかもしれません。