職業柄、今回は「子どもと一緒に作るカヤック」の制作にこだわってみました。このカヤックの特徴は、一般の車でも運びやすい分割式だというところです。
主な材料 : コンパネ、2.5mm耐水ベニア、ラワン丸材
塗装 : 水性ペンキ
費用の概算 : 約1万円
1日目 12mmの合板から骨組みになる部品を切り出す。事前に薄い板に型取っておくと、作業の効率化を図ることができる。ジクソーと呼ばれる簡易電気のこぎりを使用した。部品の切り出しにはそれほどの時間はかからなかった。 |
2日目・3日目 切り出した部品を12mmのラワン丸材で組み立てる。注意を要する作業になるが、釘を打つ位置や、接合手順を明確にしてやると、思っていたより容易に全体像が浮かび上がってくる。数人でする合同作業が効率的である。 |
4日目・5日目 できあがった骨組みに、2.5mmの耐水ベニアを張り付けていく作業である。耐水ボンドと真鍮の釘を使って打ち付けていくが、ベニアは柔らかく加工がしやすい。今回は車に乗せての移動に配慮して2分割にしたが、一体成形にすると加工がより簡単になるだろう。 |
6日目 水性のペンキで色を付けていく。耐久性を増すためにはFRP加工がよいが、沢下りを楽しむほどの強度は必要ないので、今回は水性ペンキを3度重ね塗りして仕上げとした。耐水性は問題ない。ちなみにパドル(オール)は、900円の予算で3時間で完成した。長さは子ども用にしている。 |
このカヌーの制作には6日間、延べにして30時間程度かかりました。設計さえきちんとしていれば、作業自体はそれほど難しい技術を必要とはしませんでした。小学生の作業レベルにするには、部品の切り出しを事前にやっておくなどの配慮が必要だと思いましたが、親子作業などを盛り込んで楽しい活動にしていくことも考えられるのではないでしょうか。
予算については、材料費だけを算出すると1万円を切っています。
春先の暖かい日に近くの海に漕ぎだしてみました。
回転性の良い、楽しいカヤックでした。